HoI4 開発者日記 第274回 改造 2022/8/31

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更新情報

Hearts of Iron IV 開発者日記 第274回目を紹介。

今回はゲームの改造(Mod)についてのお話です。
※私は改造については詳しくないので、元記事の内容は可能な範囲で紹介します。

以下、パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。

[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]

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Hearts of Iron IV 開発者日記 2022年8月31日分(第274回)

今回の日記担当はHoI4ゲームディレクターのArheoさんです。

冒頭の挨拶

皆さんこんにちは。

今日は開発日記のためのアイテムがたくさんあります。
キャリアプロフィールシステムへに関する新しい追加と、Avalancheアップデートで提供されるModder(Mod製作者)向けの新しいツールについて説明します。

まず最初にキャリアプロフィールのデザイナーにバトンタッチします。

キャリアプロフィールの新機能

こんにちは!

Ingevarがキャリアプロフィールに追加される新機能についての最新情報をお届けします。
今年初めにキャリアプロフィールをリリースして以来、私たちはより多くの統計、アイアンマン(鉄人モード)以外の実績、そしてプロフィールのカスタマイズといった作業に取り組んできました。

今回はその詳細についてご紹介します。

プレイスルーの概要

BBA(By Blood Alone)DLCがリリースされると、すべてのプレイヤーはゲームをプレイする際にESCメニューからプレイスルーオーバービューを見ることができるようになります。

この見慣れたウィンドウには、新しいステータスや賞など、現在のプレイに関する色々な統計値が表示されます。

新しい統計

攻撃と防御の数やその比率、あるいは戦闘と包囲された師団の比率など、戦闘効率を把握するためのステータスを追加しています。
これらの統計データは各プレイヤーのプレイスタイルをよりよく表すものにしたいと考えており、今後も追加していきますので何かご意見があればコメントで教えてください。

Modを利用したゲームの統計

以前は、ゲームの基本バージョンからのみデータを収集していましたが、今回はModを使ってプレイしているゲームの別のデータセットを追加しました。

ベースゲームとMod有りゲームの統計は、少なくとも今のところはシングルプレイゲームで機能しています。
マルチプレイアカウントについても検討中なので、今後のアップデートにご期待ください。

アワード(賞)

アワードはメダルとリボンです。
鉄人モードでプレイする必要のない新種のゲーム内実績になります。

メダルには金、銀、銅の3つの等級があります。
銅メダルはゲームをするだけで得られることをを目的としており、金メダルはとても熱心な努力が必要であり、最も経験豊富なプレイヤーであっても最初のトライでは達成されない可能性があります。

リボンには等級はありませんが、ほとんどのリボンには難易度があります。

アワードシステムはほとんどのModにおいて動作しません。
Modが何を変更するかを予測できないため、アワードがどんな挑戦を必要としたかを全く予測できないからです。

同時に我々はModがHoIのゲーム体験において重要な部分であることを知っていますので、基本的な機能と一緒に、我々は改造アワードのためのサポートを導入しています。
どのようなMod製作者でも既存のUIをすべて使用して、追跡可能なユニークな賞のリストを作成し、ゲーム内で授与し、キャリアプロフィールに表示することができるようになります。

プロフィールカスタマイズ

あなたが獲得したメダルのすべてのグレードとすべてのリボンにより、いくつかのキャリアポイントが授与されます。

キャリアポイントは、プロフィール画像をアンロックするために使用されます。

画像の中には、1~2個のメダルを獲得するとアンロックされるものもありますが、中には多くの金メダルを獲得するために相当な努力をしたプレイヤーだけが手に入れることができるものもあります。

フレンド

これらのことは今日ご紹介する最後の機能に集約されています。

ゲームにフレンドリストを追加しています。
BBAが発売されたらメインメニューに表示されるようになります。

FriendsウィンドウにはSteamやXboxのフレンド全員が表示され、当面はお互いのキャリアプロフィールを見るためのショートカットとしてのみ使われます。

デフォルトでは、ゲーム内のすべてのプロフィールはすべての友人が見ることができますが、プライベートに設定することもできます。
このオプションはキャリアプロフィールウィンドウで利用できます。

要するに

これらの機能はすべて、Avalancheアップデートと一緒にリリースされる予定です。
そのため、ベースゲームをお持ちのプレイヤーであれば、誰でも「プレイスルー概要」「アワード」「プロフィール画像の設定」「フレンドリストの表示」にアクセスできるようになります。

キャリアプロフィールの物語はここから始まったばかりで、皆様からいただいたフィードバックをもとに、さらなるアワード、ステータス、プロフィールのカスタマイズを追加していく予定です。
リリースされたら気に入っていただけると幸いです。

ゲーム内実績の改造

Mod製作者のための新機能の1つにカスタム実績をサポートするシステムがあります。

この機能は、以下を目的としています。

  • Modが独自の実績を定義できるようにする
  • ゲーム内で実績とその達成状況を表示する
  • プレイヤーが達成したときにそれを保存し、新しいゲームを開始したときに達成したものとして表示する

ハード的な制限:

  • 実績はSteam(または他のストア)には表示されない
  • プレイヤー間の達成率を把握することができない

私たちはRed Kingと彼らのキャリアプロフィールと協力し、これらの実績を最も美しい方法で表示するようにしました。
また新しいリボンシステムにより、グラフィックスキルがなくても、Mod製作者が簡単に実績を表示できるようになりました。
もちろん64x64pのアイコン製作のマスターであれば、私たちのクラシックな実績達成のイラストをエミュレートすることができます。

modによる実績が表示されたAwards画面。アイコンかリボンをお選びいただけます。

実績を定義するスクリプトのサンプルです。

これらの実績は、ゲームのmodsetに基づいて獲得・保存されます。
modsetを変更すれば実績は消去されますが、modsetが一定であれば、獲得した実績はそのmodsetの組み合わせに対して永続的なものとなります。

ユニットメダルとユニット

ここからはArheoが新しい機能のためのスクリプトのアクセシビリティについて、さらに詳しく説明します。

先週簡単に言及したように、BBAではユニットメダルというものが追加されています。
これらは完全にスクリプト化可能であり、使い慣れた通常のデータベースオブジェクトと同様の形式を取ります。

メダルを介して適用できる改造は、通常の改造とは異なるパスを取るため、可能性の一覧は他の改造性スコープよりも多少短くなるでしょう。

私たちはメダルファイルの先頭にオプションのリストを追加しましたが、何か新しいものを必要とする場合は、今後提案をお待ちしています。

バニラゲームではリーダーの改造は使用されていないことに注意してください。
この改造はリーダーが昇進した場合、軍隊の将軍に転換され、軍隊全体に効果を及ぼします。

one_time_effectフィールドはユニットスコープで効果を実行しますが、このブロックからユニットのオーナーにスコープし、国に対して効果を実行することができるはずです。

ユニットとの連携は、前述の通り、Avalancheアップデートにてスクリプトに新たに追加されるものです。
当面の間、スクリプトでアクセスできるのは陸軍ユニットのみですが、これは将来のアップデートで拡張される可能性があります。
以下の効果が利用できるようになります。

random_country_division
every_country_division
random_state_division
every_state_division
reseed_division_commander
destroy_unit
add_history_entry
change_division_template
add_unit_medal_to_latest_entry #通常、add_history_entryと組み合わせて使用​​します。
add_divisional_commander_xp

以下のユニット条件と組み合わせます:

any_country_division
any_state_division
division_has_majority_template
unit_strength
unit_organization
is_unit_template_reserves
division_has_battalion_in_template

バランス・オブ・パワー

Balance of Powerシステムは非常に柔軟性の高い方法で構築されているため、Mod製作者にとって非常に便利でしょう。
どの国でも一度に1つのバランス・オブ・パワーしか持てません。
しかし物事の進展に合わせて、複数のバランス・オブ・パワーを持つことを妨げるものは何もありません。

この定義は最初は少し難しいように思われるかもしれませんが、それは非常に柔軟性があるからです。次のように始まります:

この例はエチオピアのものです。
バランス・オブ・パワーのID、開始位置、および2つの開始サイド(陣営)を設定します。
サイドはさらに下で定義され、スクリプトを使用して他の定義済みのサイドと置き換えることができます。
つまりバランス・オブ・パワー全体を変更する代わりに、必要に応じてサイドの一方または両方を置き換えることができるのです。

また決定カテゴリをバランス・オブ・パワーカテゴリとして定義すると、通常の決定と同じようにバランス・オブ・パワーの決定をスクリプト化することができます。
これはバランス・オブ・パワーのUIに表示されます。
つまり、基本的に決定でできることはすべて、バランス・オブ・パワーできるのです…。

各サイドは更に最小値と最大値を持つ範囲と、特定の範囲にいるときにアクティブとなるMod(改造)のセットとにさらに分割されます。
繰り返しになりますが、範囲はカスタマイズ可能なので基本的に好きなだけ多くても少なくても構いません(合理的な範囲で)。

この例からわかるように、範囲がアクティブになったとき、またはバランスがそこからシフトしたときに効果を実行することもできます。

必要に応じてサイドのグラフィックを設定/変更することもできます:

他にはなにが?
バランス・オブ・パワーに基づくトリガーがあるので、フォーカス、決定、イベントなど、バランス・オブ・パワーがある特定のレベルであることを前提にしてロックすることができます。
バランスは1回限りの値でも、刻々と変化するスコアでも変更することができます。もちろん完全に取り除くことも可能です。

今後、この機能がModにも応用され素晴らしい物が登場することに期待したいです。

和平会議

和平会議のモデル化は今ではいくぶんシンプルになり、ゲームの他のスクリプトスタンダードとより一貫性あるものになりましたが、多少冗長なドットスコープチェーンのコストがかかります。

和平会議は現在、主に州単位で機能しますが、艦船と積み重ねられた入札については例外です(技術的な制限により、スクリプトへのアクセスはあまり良くありません)。

毎ターン各州は、あなたがプレイまたは閲覧している国の視点で2つの評価が行われます。
1つ目の評価はその国のアクションタイプごとの入札コストを定義し、2つ目の評価はその国に入札したいAI国を定義します。
この2つの値は対応しませんが互いに影響は受けます。

上の例では、傀儡化されていない国、あるいは自国のために入札している国が、その中核となる国家に入札する際に、このコスト倍率が適用されます。

ここにカテゴリーを追加すると、和平会議中にその国のツールチップにその値が表示されます。
このコスト倍率は「州を奪う」タイプの入札にのみ作用しますが、倍率は配列として扱えば、どの入札タイプの組み合わせにも作用するようにすることができます。

1つの州に複数のコスト削減を適用させる事もでき、その場合複数のコスト削減は乗算的にスタックされます。

AIによる要望の評価も、よく似た仕組みになっています:

これはコストに影響を与えるのではなく、何を入札するかを決定するときにAIのその後のコスト評価に影響を与えます。
ここでAIはis_unlikely_country_tagスクリプトトリガーに属するタグを解放する欲求が-75%になります。
要するにAIは風変わりで素晴らしいタグは手放したがらないということです。
AIの要求は複数の改造エントリの対象になることもあり、これらもスタックされます。

AIは、単に最適なコスト*希望エントリに入札するのではなく、タイプごとにバケット化されたアプローチでコストを評価します。
これはボーダーゴアの削減にある程度役立つ手法の一部であり、効果的に同じタイプとターゲットの入札の希望のサンプルを取ります―例えばフランスは、傀儡スイスの入札を全て同じ値であると見なし、穴が空くことを回避しようとします。

デバッグツール

By Blood Aloneではimguiのオプションが拡張され、この便利な空中域ツールがあなたの手に入るようになりました。

これにはコンソールコマンドimgui show airを使用してアクセスし、空中領域を選択します。
これによりその領域に存在する航空機の詳細とその有効性に関する最新情報が得られます。


今週は以上です!
来週は開発日誌はお休みですが、2週間後にAvalancheアップデートで起こる技術的な状況や変更点をまとめてご紹介します。

/Arheo​


以上

振り返り感想

HoI4開発者日記 第274回でした。

Modについては正直何を言ってるのかさっぱりですが😅、
わかりやすいところで言うとキャリアプロフィール画面に色々な要素が盛り込まれ、
目で見て嬉しい機能としてメダルやリボンによるプレイヤー満足要素が導入されるとのこと。

またModで実績を解除することもできるようですが、これはあくまでゲーム内でのお話であってそれをSteamの実績には反映できないようですね。

Avalancheアップデートのリリースも近そうなのでどんな感じになるのか期待して待ちたいと思います。

来週は開発日記は無いとのことなので、次回の日記紹介は2週間後となります。

もう9月になるというのにまだまだ暑そうですね😥
私の住んでる地域は今日も35℃以上あってげんなり&ぐったりでした。
皆様も体調管理にはお気をつけくださいm(_ _)m