HoI4 開発者日記 第243回 Bag of Tricks #2 2021/8/25

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更新情報

Hearts of Iron IV 開発者日記 第243回目を紹介。

今回は大型アップデート前に定期的に開催される、小規模な修正トピックをまとめた「Bag of Tricks」の回となります。

なお日記のタイトルは#2となっていますが、私の記憶では2回目ではなく過去にもっと回数はあったかと思います…。

更に今回の日記後半では、長年HoI4チームのリーダーとして指揮をとってこられたpodcatさんがHoI4の開発からは離れるというお知らせがあります。

今回も管理人の体調不良もあり紹介が遅くなってしまい申し訳ありませんm(_ _)m

以下、パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。

[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]

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Hearts of Iron IV 開発者日記 2021年8月25日分(第243回)

今回の日記担当はHoI4ゲームディレクターのArheoさんです。

冒頭の挨拶

皆さんこんにちは。
今回の開発者日記はソビエトの開発日記に比べると少し内容が薄めになっています。
今日はNSB(No Step Back DLC)に追加されるいくつかの小さな機能を紹介します。
それらのうちいくつかは以前から示唆されていたものです。
また機能紹介の後、プロジェクトマネージメントからの小さな発表があります。

気象システム 2.0

新しい供給システムに関する私たちの長年の目標の一つとして、天候がゲームプレイ体験に与える影響にいくつかの変更を導入することがありました。
天候に戦略的な意味を持たせるため、システムの速度を落として潜在的な天候による効果の間隔をより頻繁に調整するようにしました。
これによりプレイヤーは有利・不利な状況に対応するための時間を確保できるだけでなく、大規模な予測も可能になります。

これに加えて、地表の状態、温度、天候に対するスタッツ効果の組み合わせを広く検討し新しい供給システムとより密接に連動させ、キャンペーンに大きな影響を与えるようにしました。特に悪条件で行われるキャンペーンに次のような大きな影響を与えます:

  • 天気は現在、組織の回復に加えて移動による組織損耗にも影響し、極端な場合には供給の消費にも影響する。
  • 温度には新しい修飾効果はありませんが、精度を向上させる目的で、世界中の温度データをゲームに与えた。
  • 地表条件は、移動する部門の組織損耗にも影響する可能性がある。これは東部戦線のようなぬかるみや寒さのある状況では特に重要で、様々な条件の影響が重なって進軍が著しく遅れることがある

新しい気象効果(開発中のもの):

新しい地表の状態(開発中のもの):

視覚的には、天候の効果がマップ上で見つけやすく更新され粒子のエフェクトが更新されたことで、天候がこれまでよりも良く見えるようになりました。
これにより、地域で気象イベントが発生している時により明確になりより迅速に対応できるようになります。

装備品の管理

NSBでは師団テンプレートごとに特定の装備の使用状況を管理する機能をアップグレードしています。
これによりエリートの突破部隊には必要なものを揃え、ライン部隊には優先度の低い装備を持たせることができます。

この機能は師団デザイナーでアクセスでき、現在ストックされているすべての装備タイプの包括的な内訳が表示されます。
基本タイプと派生タイプの両方でカテゴリーごとに許可/拒否ができるようになり、すべてを個別に管理する必要がなくなります。

装備の使用方法を操作するためのさまざまな方法が用意されています。
たとえばこの師団テンプレートでは、新しく研究した装備を自動的に有効にするかどうかをトグルで切り替えることができます。
また外部装備の使用方法をすばやく切り替えることもできます。

これらの設定を変更しても明示的なコストは発生しませんが、これらの設定を大量に使用する場合は、生産ラインを意識しておく必要があるでしょう。
前述のように、更新された師団のツールチップには、変更の範囲の概要と、この変更によって影響を受ける可能性のある師団数が表示されます。
最後に、これらの設定は強化とトレーニングにのみ影響することに注意することが重要ですーつまり、あなたの既存の師団がすぐに武器を没収される事はありません。

同盟軍の工事

昨日予告した通り()、ゲームに「同盟国建設」を導入します。
要望の多かったこの機能により、自分の陣営メンバーの領地内に特定の建物を建てることができるようになります。

管理人補足
HoI4は公式Twitter等で開発日記の前日(主に火曜日)に翌日の日記の内容を一部事前紹介しています。

主体的な建設とは異なり、これは自軍の工場のみを利用し、好意的な同盟国はこれまで通り自軍の建設を続けることができます。
味方が建設できる建物の種類はインフラ、鉄道、航空基地、レーダーに限定していますが、この設定は簡単に変更できますので選択肢を広げたい方はぜひご利用ください。
我々は当初は砦を連合で建設する事を許可していましたが、社内のマルチプレイテストにより、それは酷い考えである事がわかりました。

バランスの理由から、テクノロジーレベルに依存する(例えばレーダー基地)建造物は、建設する側ではなくそれを受け入れる国のテクノロジーによって制限されます。

囲まれたユニットのグラフィカルなアイコン

NSBでは、軍隊が陥る可能性のある深刻な状況のひとつである「包囲」について、いくつかのフィードバックを追加しました。
包囲された師団が破壊されると注意を引くための短いアニメーションが再生されます。
もちろんこのアニメーションはあなたが破壊する側であっても再生されます。

管理人補足:以下GIFアニメーションがありますがGIFは貼れないので概要は元ページにてご確認ください。

衛兵の変更(podcatさん退任のあいさつ)

ここからは開発日記を@podcatに引き継ぎます。
HoI開発チームの今後の変更について説明があります。

皆さんこんにちは、Danです。
PeterがHearts of Iron IVのゲームディレクターに就任したことで、皆さんがピーターと会う機会が増えていることをお知らせします。

振り返ってみると私は約7年前からHoI4に取り組んでおり、それ以前にも数年はHoI3に取り組んでいました。
ですからHearts of Ironは常に私の心の近くにあると言っても過言ではありませんが、私は何か新しいことに打ち込む時が来たとも感じています。

私はまだ極秘のプロジェクトの仕事をする予定ですが、それについてはまだあまり説明することはできませんーなお私はそれについて非常に興奮しています。またそれはHoI5の事ではありません。
いずれHoI5の時がやって来るのだろうとは思いますが、今はまだHoI4にはコンテンツやクールなものを開発する余地があると感じています。

タイミングとしては私にぴったりです。
No Step Backは、2016年に最初のゲームがリリースされたときに私が描いた最後の拡張ステップだったので、次の5年計画の時がやった来たのです(笑)。
NSBによって無料のアップデートや拡張機能で主要システムに一度は触れたことになり、ゲームが一巡します。
また、私が当初持っていたアイデアや計画のほとんどが終わってしまった今、ゲームを進化させるため、より新鮮な視点を得るのに絶好のタイミングでもあります。

もちろん、これからも私の姿は見られますし、HoIのあちこちに顔を出すことになると思いますが(人は自分の赤ちゃんを簡単に手放すことはできないのです!)、私はピーターとチームの皆が舵を取り、船を動かし続けてくれることを確信しています。
そしてNo Step Backは素晴らしいものになると確信していますし、皆さんの全員がそれを気に入ることでしょう。

新リーダーArheoさんの挨拶

再びPeterです。
HoIの指揮を任されたことを光栄に思います。
この数カ月間、Danとチームと緊密に連携してきましたが、正しい方向にHoIを構築し続けることができると確信しています。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私はImperator:Rome経由でHoIチームにやって来ました。
以前はコンテンツデザイナーとしていくつかのPDS(ParadoxStudio)プロジェクトに携わっていました。
それ以前は、全く関係のないクラシック音楽の仕事を長くしていました。
私がここで働くずっと前から歴史的なPDSタイトルの熱烈なファンであり、マケドニアの国家建設(管理人補足:Imperator:Romeの事だと思います)から20世紀に至るまでの私の経験を引き継ぐことにとても興奮しています。

私たちはHoIの将来について多くの計画を持っていますので、NSBが無事にリリースあれた後は、ゲームの将来についての私の考えを見ていただくことになります。
ただし、Danと私はHoI4のクリエイティブな方向性については一致していますので、事前にいくつかの質問にお答えしますと、ゲームディレクターが交代したからといって、ルートボックスやマナ、あるいはデザインの基本的な哲学が根本的に変わるわけではありません。

ではどんな意味があるのか?それを正しく理解するには時間が必要です。
私たちは、将来のDLCやコンテンツに関する計画を秘密にはしませんでした(詳細は前回のPDXconをご覧ください!)ので、私が今できる最善の答えは、この潜在的ロードマップを満たすために最大限の努力をする一方で、私がこのゲームに個人的なスピンを加え始めるということです。
この素晴らしいゲームの将来についての私の考えや、これまでの業界での経験など、幅広い質問に喜んでお答えしたいと思いますが、(すでに申し上げたこと以上に)これまで同様、今後のリリースに関する定性的な質問にはお答えはできないことをご了承ください。

一般的に、私は時間が許す限り、フォーラムやその他のメディアで丁寧な議論をしたいと思っていますので、近い将来この情熱的なコミュニティともっと交流することを期待しています。

/Arheo


以上

振り返り感想

今回一番大きなトピックはHoI4の構想段階からずっと陣頭指揮をとってきたDan(podcat)さんがついにHoI4から離れるということではないでしょうか。

私個人の感想ですが、podcatさんがリーダーじゃなかったらHoI4がここまで素晴らしいゲームになっただろうか?というのは常々思うところです。

podcatさんがここを見ることは無いと思いますが、これまでありがとうございましたと言いたいです。

と同時に、こういうサイトをやってる立場から言うと、
podcatさんの英文はとても読みやすくてまた随所に差し込まれるユーモアもとても楽しいものでした。
podcatさんの文章が読めなくなるのはやはり残念というのが正直な気持ちです。

さて、podcatさんは新しくパラドックスの秘密プロジェクトに携わるということですが、となるといよいよEU5(Europa Universalis V)が出るのかなぁ…という気がします。

全くの新規IP、あるいは現在無茶苦茶な事になってて放置されてるImperator:Romeの新しい開発リーダーになるという可能性もありそうですが、
有能なpodcatさんの力を発揮してもらうため、私の予想としてはpodcatさんはEU5の新しいリーダー!としておきます。
(パラドの開発速度からして、正しかったかどうかが分かるのは2、3年先だと思いますが…。)

ちなみにコメント欄で、これはもうVictoria 4だろって言ってる人がいて、podcatさんもそれに反応してたのが面白かったです(笑)
※Victoria 3が2から長い年月を経て現在、リリースに向けて開発中です。

さて新リーダーのArheoさんですがpodcatさんと方向性は一致しているとのことなので当面は安心だと感じました。
ただし、この方の事を私はよく知っておらず、また色々と問題になってるImperator:Romeからやってきた人とのことで一抹の不安もあります😥

Imperator:Romeはかなり酷い状態でリリースした上に現在はチームが実質解散されてしまいその酷い状態を修正する目処すら立っていないような感じです。
私も買って遊んだけどちょっとこれは擁護しようがない感じです😥
正直言ってパラドックス社のここ最近で一番酷いゲームだと思います。
そこからやってきた人がリーダーで本当に大丈夫なのかというのが私の正直な気持ちです。

とはいえArheoさんが今後HoI4をよいものにしてくれることに期待ですね。


管理人は体調不良がまだ続いています。

日々ほんの少しずつ回復しているような感じではあるんですが、なんでこんなに長期間具合が悪いのかという感じです( -_-)

焦っても仕方ないので根気よく付き合うしかなさそうですね。