HoI4 開発者日記 第305回 フィンランドの仮想歴史ルート!

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更新情報

Hearts of Iron IV 開発者日記 第305回目を紹介。

今回はArms Against Tyranny DLCで追加される、フィンランドの仮想歴史ルートの紹介です。

以下、パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。

[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]

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Hearts of Iron IV 開発者日記 2023年9月20日分(第305回)

今回の日記担当はHoI4コンテンツデザイナーのManoDeZombiさん、後半部分の仮想歴史以外のフィンランドに関する追加要素はJonathanさんです。

冒頭の挨拶

こんにちは!
今回の、次回DLC Arms Against Tyrannyに関する新しいHOI4開発者日記に皆さんをお迎えするのはManoDeZombiです。
今日は、新しいDLCでフィンランドで利用できる代替歴史について話します。
フィンランドの歴史に沿ったコンテンツを見逃してしまった方は、こちらでより多くの情報を読むことができます。

いつものように、これからお見せするものの中にはまだ作業中のもの、バランスを取るべきもの、そして作業中のグラフィックもあることを忘れないでください。
最後になりますが、リリース済みの特定のDLCがアクティブでない場合は、コンテンツの一部が異なる場合があります。

フィンランドの仮想歴史ルート概要

それでは、フィンランドの仮想歴史ルートの内容を簡単に紹介し、フィンランドのフォーカスツリー全体のスクリーンショットから始めましょう!

ファシストのルート

では歴史的フォーカスの右側にあるファシスト部門から始めましょう。
まずは短い概要部分からです!

1920年から1930年にかけて、ヨーロッパでは経済的困難や社会不安、第一次世界大戦の余波を受けて極右や権威主義的な運動が台頭しましたが、フィンランドもその流れと無縁ではなく、さまざまな極右や民族主義的な運動が起こりました。

これらの運動の中で最も注目に値するのは、1929年に結成されたラプア運動であり、それは1932年から1944年にかけて愛国者国民運動に引き継がれました。
この運動は主に農業・民族主義団体から支持を集めました。
運動はフィンランド社会における左翼・共産主義勢力の影響力が増大していると見なしたものと戦うことを目的としており、路上での暴力や脅迫などの戦術を用いて左翼組織や左翼活動を抑圧しました。
彼らは労働組合、共産主義シンパ、その他のフィンランド民族主義への脅威と思われるものを標的としていました。

ラプア運動の活動はフィンランドの政治的危機を招き、政府は秩序の維持に苦慮しました。
最終的にペール・エヴィンド・スヴィンフヴド大統領は非常事態を宣言し、ラプア運動の解体と安定回復のための措置を講じました。

では、これらがゲーム内のツリー部門でどのように表現されいるかを見てみましょう。

ご覧のようにファシスト部門は、歴史的ルートの開発者日記ですでに取り上げられていた歴史的なツリー部門といくつかのフォーカスを共有していますので、ここではユニークなものについて話しましょう。
Right-Wing Policies(右翼政策)は、ファシスト・フィンランドへの道において最初のフォーカスであり、ファシズムの扇動者を解き放ち、フィンランドにおけるイデオロギーを鼓舞し始めることができるようにするものです。
その後、ゆっくりではあるものの平和的なイデオロギーの変化のためにDiscredit the Democratic System(民主主義体制の信用を失墜させる)ことを選択でき、A Fascist Regime(ファシスト政権)を完成させ、平和的な政権交代を実現するために必要な支援と安定を得るまで、アドバイザーを使って国内のイデオロギーを高めることができます。
その一方でPrepare a Military Coup(軍事クーデターを準備せよ)は、イデオロギーのより早い(それでいてより暴力的な)変化に備えることになります。
このフォーカスは内戦にいくつかの利点を与える一連の決定を解き放ち、軍事クーデターのフォーカスを選択した後のフォーカスであるA Fascist Regime(ファシスト政権)によって順番に引き起こされます。

単純に言えば、あなたはもはやファシストなのです。
しかしあなたの未来はどうなっているのでしょうか?
まずはあなたの新しいリーダーであるVilho Annala(ヴィルホ・アンナラ)を見てみましょう。

ヴィルホ・アンナラは、1920年から1930年にかけて活躍したフィンランドの経済学者、民族主義者、極右政治家です。
彼はラプア運動の初期段階で役割を果たし、当時の激動の政治情勢の中で準軍事的な活動や左翼グループに対する行動を組織したことで知られています。
資本主義と自由市場経済をイタリアのような国家主導のコーポラティズムに置き換えることを支持していました。

ゲーム内では、これはアンナラの特徴であるEconomic Reformer(経済改革者)によって表されます。
また右派運動の他の著名な人物の影響力を代表するため、アンナラ個人のアジェンダは、フィンランドがかなりの軍隊を保有し、戦争に負けていないとき、勢力均衡(BoP) を高い信頼に向けて動かすでしょう。
しかしその一方で民主主義や共産主義者の支持を得すぎると、時間の経過とともに国民の信頼は低下するでしょう。

フォーカスツリーの右端のサブ部門は、内政問題と複数の右翼組織の活用と権限付与をテーマにしています。

ここでは、アドバイザーをアンロックしたり、軍隊や産業界のボーナスを手に入れたり、バランス・オブ・パワー(BoP:勢力均衡)を手に入れたりすることができますが、もう少し目立った機能がいくつかあります。

Mustapaidatは愛国者国民運動(黒シャツ隊)の青年組織で、以前のSinimustat(青と黒、それ故ゲーム内のフォーカスの色の由来)の後継組織です。
このフォーカスを取得すると民兵ユニットがアンロックされ、首都州にいくつかのユニットが出現します。

Take Over the Suojeluskunta(スオイェルスクンタを乗っ取れ)は、ファシストが自発的国家防衛隊を絶対的に支配することを表しており、新しい師団テンプレートを付与し、これらの部隊のいくつかを生み出すことになります。
これらの部隊は卑劣な海軍の侵略に対する守備隊として役立つ可能性があります。

最後のフォーカスIntellectual Elite(知的エリート)は5番目の研究枠を与える一方で、National Fanaticism(国家狂信主義)は、とりわけコア地域における軍隊の兵力とパフォーマンスを高め、民兵の上限を増やし、彼らのパフォーマンスを改善し、最終的には国の指導者としてのヴィルホ・アンナラの資質を向上させ、国の指導者としての成功とフィンランドにおける国家コーポラティズムへの転換を行います。

フィンランドは、フィンランドのイデオロギーに関係なく、潜在的に冬戦争に対処しなければならないでしょうし、この点に関してファシストは歴史的な選択肢としてA Cry for Help(助けを求める叫び)を取るか、あるいはSeek German Protection(ドイツの保護を求める)ことができます。
これにより軍事的アクセスといくらかの資源の権利と引き換えに、ドイツとの不可侵条約とドイツの保証を確保できます。

同盟に関して言えば、ファシスト・フィンランドはJoin the Axis(枢軸国に加わる)事もできますし、 Finnish Supremacy in the North(北方におけるフィンランドの優位)を達成するために活動し、北欧・バルト三国に焦点を当てたフィンランド主導の派閥を形成する事もできます。

枢軸国に加わるの下でのフォーカスは、フィンランドの産業と軍隊を促進するため、ドイツ(または他の主要なファシスト諸国)の援助を得ることに重点を置いており、とりわけ、いくつかの研究とドクトリンのボーナス、軍需工場といくつかの古い外国の戦車を得ることに焦点を当てているのに対し、それと相互排他的なフォーカス(* Finnish Supremacy in the Northの事)では、フィンランド独自の軍隊開発方法を中心に回転し、フィンランドの将軍と師団を強化します。

Finnish Irredentism(フィンランド民族主義)には複数の効果があり、最も関連性の高いものはコラと東カレリアに対する請求権であり、和平会議中にコア州と請求権を取得するコストを大幅に削減し、新たな一連の決定であるThe Last Kinship War(最後の親族戦争)を解き放ちます。

The Heimosodat(ヘイモソダト)は、第一次世界大戦とロシア革命の余波を受けて、1920年初頭にフィンランドと他のフィン・ウゴル系民族が巻き込まれた一連の紛争であり、親族戦争 (Kinship Wars)または親族国家戦争(Kindred Nations’Wars)とも呼ばれます。
これらの戦争の特徴は、それぞれの民族が独立と民族自決を主張したことにあります。

フィンランドのヘイモソダトへの関与は、主にエストニア人、カレリア人、イングリア人など、同じフィン・ウゴル系民族で、ボルシェビキやソビエトの支配から脱して独自の国家を樹立しようとする人々の願望を支援することを目的としていました。
闘争中これらのグループにはフィンランド人による義勇兵と軍事援助が提供されました。

HOIでは、フィンランドはカレリアで最後の親族戦争を引き起こすという選択肢を手に入れました。
これらの決定は、ファシスト・フィンランド(フォーカス、Finnish Irredentism(フィンランド民族主義)を介して) と非同盟フィンランド(フォーカス、Finnish March of Conquest(フィンランド征服の行進)を介して) の両方に利用可能です。
まずはソビエト連邦に支配されたカレリア諸国で反ソビエト感情を生み出すことから始めましょう。

いったんこの地域の反ソビエト感情を煽ってしまえば、1年以内にカレリア独立派を武装させて蜂起に火をつけなければ、不安定さと動揺は消え去ってしまいます。
この間、ソ連はカレリアの反政府勢力を弾圧し、蜂起が起こる前に鎮圧する決定を下すことになります。

蜂起が起きればフィンランドは公然とカレリアの側に立ち、カレリアの独立派と共にソ連と戦い、政府を傀儡化していくか、あるいは紛争に正式に参加せずにカレリアを支援するかを選択できます。

以下ではファシスト・フィンランドによって支援(そして傀儡化)されたカレリアを見ることができます。

また、蜂起の原因が非同盟フィンランドである場合は、非同盟カレリアの指導者でもある将軍がカレリアに生まれます。
彼のポートレートはまだゲーム内に実装されていません(現在はほぼ完成しています)ので、彼がゲーム内でどのような姿をしているのかを皆さんに理解してもらうために、私が勝手にスケッチを作成しました。
どうぞ。

こうして彼のポートレートは出来上がりました。
皆さんが何を考えているかはわかりますが、ゲーム内のポートレートと今回のポートレートの違いはほとんどわからず、ただあちこちに影がいくつかあるだけです..。

親族戦争の内容に関する最後のメモとして、第二次ロシア内戦中にカレリア人の友人を支援することもできます。

最後に、Keepers of the North(北の守り手)は同盟国に北欧諸国を要求し、中立国または敵国に支配されている国家を主張します。

そして非同盟フィンランドと同様、この部門は最終的なコアを付与し、フィンランドがスカンジナビア、バルト、ロシアでさらに拡大する必要があると主張するGreater Finland(大フィンランド)で締めくくられます。

ファシストのコンテンツを締めくくるために、ツリー部門全体でアンロックできるファシストの顧問と将軍を簡単に見てみましょう。

社会主義のルート

それでは、社会主義の部門に飛び込んで行きましょう。

1930年から1940年初頭のフィンランド社会主義は、政治的緊張と1940年のフィンランド共産党(SKP)による影響力の増大によって特徴づけられました。
世界恐慌は経済的困窮をもたらし、労働者階級の間に社会主義思想への支持を育みました。
しかし、フィンランドがソ連との冬戦争(1939年-1940年)と継続戦争(1941年-1944年)に備えるにつれ、政治の焦点は国家統一へと移り、国内の政治的対立は一時的に減少しました。
この時期、社会主義政党、特にフィンランド社会民主党(SDP)は労働者の権利と社会福祉政策を依然として主張していましたが、戦争による地政学的な課題がフィンランド政治において支配的な役割を果たしたのです。

フィンランドの保守政党は非同盟として代表されているので、より進歩的な社会民主主義者を代表する民主主義のイデオロギーを持ち、共産主義と民主主義の部門がフォーカスの一部を共有することはある意味で理にかなっていました。

2つのツリー部門は少し絡み合っていますので、まず政権交代の方法と各部門独自のフォーカスを見ていきましょう。

Suomalainen Sosialismiは共産主義革命と民主改革の政治顧問を解き放ちます。
これらのアドバイザー(顧問)は、採用時にフィンランドがイデオロギーを切り替えるのを支援するための決定をアンロックします。

以下のフォーカス、Towards a Red Government(赤い政府に向けて)とSocial-Democracy(社会民主主義)は、それぞれ2人のイデオロギー関連アドバイザーを解放します。
またこれらのアドバイザーが雇用されると、政府を変えるためのより多くの決定がアンロックされます。

Pragmatic Socialism(現実的社会主義)は平和的に政権を民主党に入れ替えるでしょう。
それにはかなり高い民主党支持(60%)が得られることが条件ですが、アドバイザーと彼らの判断の助けがあれば、大した問題もなく達成できるはずです。
この民主的な内政のサブ部門の残りの部分は、当初、BoP、PP、イデオロギーの強化と、歴史的なルートの部門にあるAlign the Agrarian League(農業同盟を一致させる)とThe Finnish Swedish Party(フィンランド・スウェーデン党)と共有する顧問の解放に重点を置き、共産主義の部門、Sosialistinen Eduskuntaryhmä(社会主義議員連盟)と共有され、Social Democratic Women’s Union(社会民主主義的女性同盟)は社会民主主義者に特有のものです。
最後のフォーカスは、Mineral Wealth(富んだ鉱物)とFunds From Kalevala Koru Oy(カレワラ・コル社からの資金)で工場、資源、消費財の一部を強化します。

そして今、あなたは民主的ですが、それは何を意味するのでしょうか?
まずヴァイノー・ターナーを手に入れます。

ターナーはフィンランド内戦で社会主義派の赤衛兵のリーダーとして重要な役割を果たしましたが、赤衛兵は最終的に白衛兵に敗れました。
戦後彼は投獄され、後に政治的更生に直面しました。

第二次世界大戦に至る激動の時代、ターナーは現実主義的なアプローチをとりました。
ソ連との冬戦争(1939年-1940年)と継続戦争(1941年-1944年)では、内部の政治的分裂よりも国家統一を優先し、リスト・リュティ大統領の政権を支持しました。

ゲーム内では、ヴァイノー・ターナーは民主党の国のリーダーであり、現実的な社会主義者です。
彼のBoPアジェンダには、信頼を得るためにすべての所有国(もしソ連に譲渡されていてもカルジャラを含みます)を支配しながら非常に高い民主的支持を得ること、そして国民の信頼が低下しないように国内のファシストや共産主義者の台頭に注意することが含まれています。

民主フィンランドの終盤のフォーカスについては後ほど詳しく説明しますが、ここではツリーの一番左に移動して、共産主義者がフィンランドでどのように政権を獲得できるかを見てみましょう。

フィンランドで共産主義に転向するのは、民主主義に転向するより少し早いかもしれませんが、実現するには内戦を経験しなければならないので、間違いなく困難なものとなるでしょう。
共産主義者の顧問たちによって解き放たれたすべての決定は、内戦が始まったときに優位に立つのに役立ちます。
すなわち州と軍隊の割合を増やしたり、敵の工場や補給線の一部を妨害したり、極右の政治家や将校を投獄してファシスト側を弱体化させたり、ソ連から援助を受けたりするものとなっています。

準備を終え、The Second Finnish Civil War(第二次フィンランド内戦)のフォーカスを終えたら、フィンランドからファシズムを完全に追放する時です!

この内戦では双方に民兵組織が誕生します(内戦前の決定によっては共産主義側により多くの民兵を与えられ、ファシスト側により少ない民兵を与えるものもあります)。

ファシストが国中で暴れまわっているという小さな問題に対処したら、内政部門で働き始めることができます。

ここでは追加のアドバイザー(社会民主主義と共有されているアドバイザーもいます)にアクセスし、いくつかの産業ボーナスと情報ボーナス、2人の特殊工作員を得ることができます。

国の指導者に関しては、共産主義フィンランドには様々な選択肢があります。

最初の共産党指導者はアイモ・アールトネンです。

アールトネンは1930年に数年間ソ連に留学し、そこでソ連共産党の党員となりました。
二度にわたってフィンランドに戻り、フィンランド共産党の軍事支部を組織しましたが、1935年に逮捕されました。
彼は継続戦争後に釈放されるまで服役し、合法化されたフィンランド共産党の議長に選出されました。

アールトネンのBoPアジェンダは、ゲーム内で国民の信頼を高めるためにファシスト国家との戦争を戦い(そして勝利する)ことと、時間の経過とともに国民の信頼を失わないよう、非常に高い共産主義者の支持を得て団結したプロレタリアートを維持することに焦点を当てています。

フォーカス、The Red Watch(赤い時計) は、ユリ・レイノを共産党指導者に任命する決定を解き放ちます。

ユリ・レイノは1935年に大逆罪で3年半の禁固刑を言い渡されました。
伝えられるところによると彼はこの時期に共産主義者となり、1938年に釈放されると禁止されていたフィンランド共産党の地下活動に参加しました。
冬戦争の間、レイノは地下にとどまり、フィンランドの地方にある共産主義者の隠れ家に隠れていました。
1940年、レイノは安全な施設に収容されていましたが、1941年にリイヒマキで囚人を収容していた囚人列車から脱走しました。
レイノは1944年のフィンランドとソ連の休戦協定と共産党の合法化まで共産主義の地下活動に参加しました。

レイノのBoPアジェンダは、フィンランド社会や欧州政府からファシズムを一掃することで、国民の信頼を成長させるでしょう。
アールトネンのように、国民の信頼が時間の経過とともに低下するのを防ぐため、彼は高い共産主義の支持を必要としています。

最後になりましたが、オットー・ヴィレ・クーシネン(オットー・ヴィリゲリモヴィチ・クーシネン)は、共産主義フィンランドがスターリンのソ連主導の陣営に加わり (ソ連が戦後にフィンランドを傀儡化した場合も含みます)、フィンランド民主共和国が形成された時点で自動的に国の指導者となります。

クーシネンは内戦の敗北後、ソビエト・ロシアに亡命していましたが、そこで政治家としてのキャリアを築きました。
彼は共産主義インターナショナルの創設に重要な役割を果たし、大粛清を生き抜きました。
冬戦争中、クーシネンはフィンランド民主共和国(テリヨキ政府とも呼ばれる)の指導者に任命されましたが、これは戦争中に占領されたフィンランド領内にあったソ連の短命の傀儡国家でした。

ゲーム内では、フィンランド民主共和国が形成された場合、クーシネンはフィンランドの建設速度ボーナスと引き換えに、数年間、小さいながらも便利な消費財と供給効率の向上をソビエト連邦に与えます。

彼のBoP Agendaに関しては、A Solar system of organizations(組織の太陽系)とは、共産党に同情的または直接関係する様々な政治組織や大衆組織のネットワークを構築するという、クーシネンの提案を指しています。
これらの組織は党と連携し、党の目的を効果的に前進させ、国民の政治的影響力の喪失を防ぐことができる、相互に関連した主体システムを構築することを目的としており、政治的目的のために民衆に影響を与え、動員する手段として機能します。

この概念は実際の国家への侵略とは無関係ですが、クーシネンのゲームプレイに刺激を与え、彼を責任者として拡張することに少しでもやりがいを持たせるため、スカンジナビア諸国とバルト諸国をすべて支配したり、それらを傀儡化すれば、国民の信頼は増加しますが、カレリアの3つの国家すべてを支配しなければ、国民の信頼は徐々に減少するでしょう。

フィンランドはイデオロギーにかかわらずフィンランドは、フィンランドからやって来る潜在的な脅威からレニングラードを守るために、カルジャラ州を要求するソビエトに対して親切に対処しなければならない可能性が高いです。

この点に関して、共産主義と民主主義のフィンランドにはApproaching the Soviets(ソ連に接近する)かAntagonize the Soviets(ソ連と敵対する)かの2つの選択肢があります。

Approaching the Soviets(ソ連に接近する)とは、フィンランドが自国にとって脅威ではないことをソ連に示し、ロシアと協力しようとすることでFinno-Soviet Pact(フィンランド・ソ連協定)を結び、ソ連から保証を得ることや他の外交的取引を行うことに繋がります。
このオプションはまた、ソビエト連邦に追放されたフィンランドの将軍を解放し、内戦で利用できるようにし、1935年にソビエト連邦で投獄され1939年に結核で死亡したクッレルヴォ・マンネルの引き渡しを要求する決定を開放しますので、手遅れになる前に彼を捕虜収容所から連れ出すのを急いだ方が良いでしょう!

その一方で…フィンランドは本当にソ連の信頼を必要としているでしょうか?
Antagonize the Soviets(ソ連と敵対する)は、フィンランドを主要な共産主義国(当然ソ連は含まれません)や民主主義国であるヨーロッパ諸国に接触させ、保証を得させるでしょう。
さらにフォーカスツリーの下の部門では、国の要塞化と友好国との貿易協定の取得をテーマにしています。

この2つの選択肢の間には、第5の研究枠の付与、産業の振興、フィンランドとエストニアの連合の模索という共通のフォーカスがあります。

派閥に関しては3つの選択肢があります。

左側では共産主義フィンランドがApproaching the Soviets(ソ連に接近)し、Finno-Soviet Pact(フィンランド・ソ連協定)が調印されたと仮定して、Join the Comintern(コミンテルンに参加)を選択できます。
しかし覚えておいてほしいのは、もしスターリンがソ連の実権を握っている状態でそうなれば必然的にクーシネンが登場し、前任の指導者を押しのけてしまうということです!
まあ、スターリンは最初はフィンランドの指導者だけでは信用する雰囲気ではないかもしれませんからクーシネンだけを受け入れるでしょうが、やがて彼はフィンランドの指導者に自信を持つようになり、クーシネンが提供したソ連への産業ボーナスが切れたら、Finnish Autonomy(フィンランドの自治)というフォーカスを完成させることができるでしょう。
これで元共産主義指導者、国名、地図上の白色が復活します!

領土や戦争に関連したものは別として、この部門はRed Finland(赤いフィンランド)で最高潮に達しますが、これは大フィンランドと同様にいくつかのコアとレジスタンスボーナスを付与するだけでなく民兵の上限を増やし、(誰が責任者であろうと)国のリーダーとしての特性を向上させます。

右側はあなたが以前にAntagonize the Soviets(ソ連と敵対する)ことを決めたと仮定すると、民主フィンランドはApproach Major Democracies(主要民主主義国に接近する)ことができます。
このツリー部門は、産業と海軍のボーナス、領土の要求をいくつか獲得し、2つの最終的なフォーカスを持っています。
Proclaim the Grand Finnish Federation(大フィンランド連邦を宣言)すると、近隣の特定の州でコアと大きなコンプライアンスボーナスが支給され、Socialist Welfare(社会主義福祉)では、産業と研究にかなりのボーナスが支給されるだけでなく、現在のリーダーの資質も向上します。

しかしフィンランドはいつでも(イデオロギーやソ連への対応にかかわらず)独自の派閥であるNorthern Defense Front(北部防衛戦線)を形成することを選ぶことができます。
この部門は(当然ながら)北欧とバルト三国に焦点を当てており、ご覧のように他の2つの選択肢と多くの点で共通しています。
しかし、Confederated Finno-Russian Republics(フィンランド・ロシア連邦共和国) というユニークなフォーカスもあり、フィンランドは国内のいくつかの半自治共和国の統合に向けて取り組み、これらの地域に住むフィンランド系民族にアピールして、地方住民にフィンランド人に対する信頼感を広めます。

顧問に関して触れると、社会主義部門でアンロックできるのはこれらすべてです。

共産主義フィンランドが解き放つ将軍たちです。
ご覧のようにいくつかの肖像画は完成しておらず、まだ実装されていません。

これは行方不明者の一人、アンティカイネンの(作成中の)肖像画です。

以上がフィンランドの仮想歴史のほとんどですが、歴史的ルートのフィンランド(あるいはフィンランド全般)に対していくつかの変更と多くの新たな実装が行われているため、フィンランドのすべての新しいコンテンツの紹介がまだ完了したわけではありません。
そこで、これらのさまざまな風味豊かな詳細と内容について、私はいくつかの特別な助けを借りて内容確認する幸運を得ましたので、以降はJonathanに引き渡したいと思います!


皆さんこんにちは。私はJonathanです。
フィンランドの次の拡張のために私が作成を手伝ったコンテンツのいくつかについて書きます。
私はArms Against Tyranny DLCの作業ではバックグラウンドで他の仕事をしながら、助けが必要になった際にはあちこち飛び回って仲間のコンテンツデザイナーを助けていました。

白い死神

冬戦争の間、フィンランド人はソ連の攻撃をかわすために、Suojeluskunta(フィンランドの自発的民兵である市民警備隊)で訓練されたり、ハンターやイェーガーとして訓練されたスナイパーと一緒に、彼らの(以前のフィンランドの開発者日記で言及されています)モッティ戦術を巧みに組み合わせて激しく戦いました。
これらの狙撃手の中には、フィンランドのプロパガンダのおかげで後に白い死神として知られるようになったシモ・ヘイヘがいました。
しかし白い死神はソ連兵によってシモ・ヘイヘの仕業とされたにもかかわらず、実際にはむしろ深い森の厳しい寒さと、より一般的な意味でのフィンランド人の粘り強さを象徴していました。

白い死神のニュース・イベント:

ゲーム内では、これはフィンランドと侵略者に向けた一連のイベントによって表現され、ソビエトであれ他の誰かであれ、仮想歴史シナリオの場合においてはフィンランドは彼らの狙撃組織を支え、イベントを通じて敵の人員と装備プールに損害を与えることができ、敵は単に攻撃を受けるか、または問題になる前にこれらの狙撃者に対処するために装備と指揮権を費やすかのどちらかを選択できます。
フィンランドはまた、実際の歴史的にそうであるようにプロパガンダを使って SimoHäyhä(シモ・ヘイヘ)を白い死神の体現者として作り上げていくか、敵にもっと消耗させて言葉どおり意味を受け入れるかの選択肢を得ています。
イベントチェーンの最後にはシモ・ヘイヘは無傷で脱出するか、 (実際の歴史的に起こったように)負傷するか、敵に殺されて英雄の葬儀を受けるかのいずれかになります。

継続戦争

この時点で皆さんはフィンランド継続戦争について聞いたことがあるでしょう。
しかしあまり知られていない事実の1つは、彼らはいったいどのようにして自分たちが陥った混乱から抜け出すことができたのかという事です。

さて、スターリングラード攻防戦の前後に連合国との間で協議が行われていましたが、フィンランドは事態が急速に悪化するリスクが大きいことを見抜き、寝返りやソ連との和平と引き換えにドイツに宣戦布告することを考えていました。
しかしフィンランドを参戦させてソ連圏に侵入することを恐れた西側連合国の懸念により、この計画は実現しませんでした。
そのため歴史的には成功しませんでしたが、以下に示すように歴史的な結果と仮想歴史の両方が存在し発生する可能性があります。

最悪の事態になった場合に継続戦争から抜け出すための決断:

寝返らずに平和と引き換えにモスクワに譲歩する場合、フィンランドは現在も所有しているサッラ、ペツァモ、カルジャラのいずれかを譲歩し、ソ連と歴史的なモスクワ休戦協定を結び、装備を譲渡する必要があります。

モスクワ休戦協定のニュースイベント:

しかしソ連と締結した協定の一部にフィンランド領からの枢軸軍の追放が含まれており、フィンランドやその国民のための闘いがこれで終わるわけではありません。
ソ連が条約遵守を迫る中、ラップランド戦争が始まり、フィンランド軍はドイツ占領下のノルウェーに向けて撤退するドイツ軍と衝突します(またはゲームが少し歴史的になっている場合はスウェーデンになります)。
ドイツ軍はラップランド戦争にどう対処するかの選択肢を持ち、撤退時には若干異なるボーナスや悪影響が与えられることになります。

ラップランド戦争が始まったときのドイツの反応:

しかしこれがフィンランドが選択した和平としての選択肢であるならば、完全に寝返った場合に比べて、実際に国家間で戦争が起こることはありません。

ラップランド戦争のニュースイベント:

都市名と州名の変更

ここで少し異なった事に触れます。
By Blood Alone DLCにおいて、イタリアにおいてZaraがイタリアの支配下にないときはZadarと呼ばれるように、誰が支配しているかによって名前を変える州と戦勝地を導入しました。

これは次に示すように、フィンランドとスウェーデンの特定の州名と戦勝地名の変更を含むように更新されました。

フィンランドまたはカレリアの支配下にある場合、ペトロザボーツクはÄänislinna(アーニスリンナ)となります。

フィンランドまたはカレリアの支配下にある場合、ムルマンスクはムルマンスキー、カンダラクシャはカンタラハティ、ムルマンスク州はクオラン・ニエミマー州(コラ半島)となります。

フィンランドの多くの都市では、ときにかなりの少数派であるスウェーデン人(または特定の場所では多数派)のために、今日でも公式にフィンランド語とスウェーデン語の両方の名称を使用しており、例えばトゥルクとオーボはどちらも同じ都市で頻繁に使用されており、スウェーデンとフィンランドは今日でも密接な絆を持っています。
したがってもしスウェーデンがならず者になってフィンランドを占領すると決めたら、その地域の町にスウェーデンの名前を使うのは道理にかなっています。

ここではスウェーデンの支配下にあったときのフィンランド南部を見ることができ、トゥルクがオーボに、ヴィープリがヴィボルグになるなど、多くの都市がスウェーデン語の正式名称を得ています。

スウェーデンの支配下にあったフィンランド北部を見ることができます。
また、イナリ(ここでは見えていませんが)がエナーレになることに注意してください。

解放可能性とゲームルール

さて、私達は少しのスウェーデンらしさ、そして少しのフィンランドらしさのあるものに進むことができるようになりました。
北欧諸国の細分化のための2つの新しいゲームルールができたのです!

分断化しないか、北欧諸国からSápmi(ラップランド)だけを解放するか、アイスランド、カレリア、グリーンランドを北欧諸国から解放するのと並行して行うかのどちらかを選択できます。
これらのルールのいずれかをソ連の分裂と組み合わせると、Sápmiとカレリアもソ連が保持するコアを獲得することになります。

新しいゲームルール

Nordics Fragmented(北欧の断片化)のオプションが選択されました。

そして私たちの新しい解放可能な国であるSápmiが行動を開始したので、私たちは彼らに追加の風味を加える事で彼らを正当に評価する必要がありました。
下の画像にあるように、Sápmiは他の国と同様にユニークな政党名や旗を持つだけでなく、ユニークな指導者や一般的な肖像も持っています。

Sápmiとそのすべてのコア。

Sápmiには独自の提督の肖像画があります。

Sápmiには独自の将軍の肖像画もあります。

Sápmiには多くの新しいアドバイザーの肖像画があり、その一部をここで見ることができます。

私からは以上です。
よりクールなものが届けばまた皆さんにお会いましょう!
さて再びManuに引き渡します。

ペルミの悪魔等その他の追加要素

さてフィンランドの最後の変更とコンテンツを見てみましょう。

過去の開発者日記にはなかった歴史的ルートの分岐に新たなフォーカスが加えられていることに気づいた人もいるでしょう。
歴史的なフィンランドとファシストのフィンランドの両方で利用可能なフォーカス Pärmi’s Devils(ペルミの悪魔)は、主に政治犯によって編成されたニッケ・ペルミが指揮する刑罰大隊であるフィンランド別個大隊21をテーマとしています。

ゲーム内ではこのフォーカスによって、刑罰大隊によって編成された師団の限定的な募集が解除され、非常に有望な将校を備えたベテラン部隊であるペルミ独自の完全な師団が誕生します!

前回の開発者日記からのフィードバックに基づき、ゲーム開始時の将軍が数名追加されましたた。
Karl Oesch(レンナルト・オシュ)は現在フィンランドで利用可能です。

Aksel Airo(アクセル・アイロ)もフィンランドでプレイ可能ですが、彼の肖像画はまだゲームに入っていません。

エリッキ・ラーッパナが登場し、Törni(ラリー・アラン・ソーン)に代わってフォーカスSissiによってアンロックされる一般的な人物となりました。
TörniはファシストのフォーカスであるMilitary Promotion(軍事振興)を介してアンロックされます。

軍事顧問に関しては、Vilho Nenonen(ヴィルホ・ネノネン)が砲兵の天才として軍最高司令部の名簿に加わり、Kaarlo Somerto(カールロ・ソメルト)は砲兵エキスパートから砲兵スペシャリストに格下げされました。
こうすることでフィンランドは必要に応じて早期に安価で弱い砲兵将校を選び、後から天才に移行するという選択肢を得られます。

Akseli Anttila(アクセリ・アンティラ)は現在共産主義のフィンランドでのみ利用可能であり、Erik Heinrichs(エリック・ハインリッヒス)は非共産主義のフィンランドで利用可能な軍事理論家です。

以前から実装したいと思っていたのは、フランスのルノー戦車(ゲーム開始時に入手可能)と、イギリスのヴィッカース戦車の改良型(1939年のブックマークか、Foreign Armor(外国の鎧)のフォーカスで入手可能)です。

日記を終了する前に、2Dおよび3Dアーティストにも大きな賛辞を送りたいと思います。
彼らは私たちのコンテンツに信じられないほどクールな素材を提供する素晴らしい仕事を続けているからです!
フォーカスアイコンからポートレート、テクノロジーアイコン、3Dモデルまで、皆素晴らしいです!

今回の日記を通して多くのクールな2Dアートを見てきましたが、3Dモデルはほんの少ししかなかったので、フィンランドの新しい3Dモデルの画像をいくつか紹介しましょう!

まずソ連製のT-28の新モデル(とアイコン)から見ていきましょう。
このモデルは現在、ソ連とフィンランドの戦間期中型シャーシのデフォルトモデルとなっています。

また、Rannikkojäkärit(フィンランド沿岸警備隊)(あるいは海兵猟兵)に基づいた、フィンランド向けの海兵3Dモデルが完成しました。

そして4つ目の通常の歩兵モデルを手に入れましたが。
その中でも最もクールな補給手段の一つ、トナカイと並んで歩く歩兵師団の美しさを御覧ください!

この新しい歩兵モデルには、冬バージョンと暖冬バージョンもあります。
以下は冬のものです。繰り返しになりますが、私の率直な意見として歩兵の中で最もクールだと思います… 。

そして最後に、4つの一般的な歩兵モデルすべての暖地順応バージョンです!

おわりに

以上が私からのすべてです!
新しいDLCに付属するフィンランドの仮想歴史コンテンツと、最初の歴史的なフィンランドの日記以降に実装された変更点や追加点について、皆さんが楽しんで読んでいただければ幸いです。
次の開発者日記ではArms Against Tyranny DLCにおけるMilitary Industrial Organizations(軍事組織)の新機能の1つについて説明します。

Nähdään pian!(またお会いしましょう!)


以上

振り返り感想:今後の開発者日記紹介について

HoI4開発者日記 第305回でした。

今回もとんでもないボリュームでした。
誤字脱字等がおそらくたくさんあると思いますが、後日じっくり修正します。

さて私は数週間前にHoI4の開発者日記でボリュームのあるものを無理して水曜の深夜に全部翻訳作業していたら、目を痛めてしまいました( -_-)
幸いそこまで大したことでは無かったのですが、今後はボリュームがある開発者日記の場合は、無理して当日に作業を終えるような事は止めるようにします。

体調と相談しながら数日かけて作業を行いますので今後は日記の紹介が遅くなることがあると思います。ご了承ください。

また正直なところHoI4の開発者日記はもう長い間、日本語に翻訳されたものがSteam上で公開されるようになっています。
当初は突発的なものかと思っていたのですが、日本語での公開がもう長く続いていますので、当サイトで開発者日記を翻訳して紹介することは今後止めるかもしれません。

まだ止めるかどうかを決めてはいませんが、とりあえずArms Against Tyrannyがリリースされるまでは現状のまま続けて、その後も日本語の開発者日記が続くようであれば当サイトのう役目も終了かなと考えています。

正式にどうするか決めた際はまた改めてご連絡します。