HoI4 開発者日記 第316回 仮想歴史 ブラジル

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更新情報

Hearts of Iron IV 開発者日記 第316回目を紹介。

今回は新DLC Trial of Allegianceに伴って実装される、ブラジルのif歴史ルートについてです。

以下、パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。

[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]

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Hearts of Iron IV 開発者日記 2024年2月21日分(第316回)

今回の日記担当はParadox社スタッフのAveeBeeさんです。

冒頭の挨拶

こんにちは!今週もAveebeeが仮想歴史ブラジルについて議論するためにやってきました。
まだ史実ルート・ブラジルの開発者日記を読んでいない方はを読むことを強くお勧めします。
その際、ブラジルの産業部門と軍事部門を取り上げましたが、今週は政治部門だけを見ていきます。
今週は複数のツリー部門をカバーしているため、1つの開発者日記に詰め込むにはあまりにも多く、読者のほとんどはまだ先週の大きな袋を消化しているだろうと思われますので、概要をハイライトとして留めておくものであることを覚えておいてください!

手始めにブラジル全体のフォーカスツリーと政治的な部門があまり目立っていない画像を見てみましょう。

統合主義者のルート

まず最初にブラジルのファシストの道を構成する統合主義派を見てみましょう。
少し概要を説明するとインテグラリスト運動は1930年代初頭にプリニオ・サルガドによって確立され、多くの点で明確にブラジル的なひねりを加えた上でイタリアのファシズムの傾向と美学を反映していました。
黒シャツの代わりに統合派は緑シャツの準軍事組織を結成し、自由主義と共産主義に反対して行進しました。
彼らの教義の多くは典型的な伝統的なキリスト教的価値観の強制と、ブラジルを賛美する文化的/民族主義的アイデンティティの共有で構成されていました。

先週、歴史的/バルガスのルートを示しましたが、以下に示すように、統合派の部門その部門と絡み合っています。
その理由はバルガスが国家に対する自分の権威を高めようとしたとき、彼は自分を支持するように彼らを揺さぶるために、統合派たちにいくぶんすり寄ったためです。
これはバルガスが現代のファシストのレトリックを採用した方法で見ることができます。

この部門でプレイヤーは、国全体のファシスト支持を高めるための決定をアンロックするWork with the Integralists(統合派と協力する)のオプションを持っています。

歴史的ルートと同様に現時点での目標は、民主主義への支持を弱め偽造されたコーエン計画に備えることです。
しかし十分なファシズムのサポートがあれば、Estado Novoのフォーカスを取る代わりに、プレイヤーは代わりにEstado Modernoを取ることができます。
これはバルガスが統合派の党首になることで、ブラジルをファシスト政権に再編成します…今のところはですが。

統合主義が権力を握っているため、それを維持する必要性が切迫しています。
そのため運動の次の論理的なステップは、緑のシャツを着た準軍事組織を全国に拡大し、統合主義者の顧問を政府に連れてくることです。
私たちがすでに統合主義者の集会を行った州では、民兵師団を募集することができます。

鷲の師団アイコンはプレースホルダー版です

これに続いて統合主義の路線に沿って国家を再構成するために選択すべき多くのフォーカスがあります。
しかしこれらの決定の中で最も重要なのは、誰が党を率いるかという選択です。

プレイヤーがVargas We Trust(バルガスを信じる)を選択した場合、バルガスは新しい特性を獲得し、運動の顔として自分自身の地位を確立します。
一方、 For the Fatherland(祖国のために)が代わりに選ばれれば、前出のプリニオ・サルガドが最終的にブラジルの指導者の座に就くことになります。

ブラジルが統合主義的な考え方に完全に染まれば、ブラジルは近隣諸国に目を向け、彼らとどのように交流すべきかを考え始めることができます。
これは仮想歴史/ファシスト同盟のバルガスと君主主義のルートにも利用可能な南アメリカの支配のサブ部門を私たちにもたらします。

南アメリカの支配

この分岐はドイツとの連携、イタリアとの連携、領土拡大の3つの要素に分けることができます。
ブラジルはドイツと協力することでボリバル作戦を通じたスパイ能力の向上と、戦車とUボートの購入/開発能力を得ることができます。
これは南大西洋を支配するためのドイツとブラジルの最後の推進で最高潮に達し、ブラジルはこの地域の多くの島の所有権を取得します。

一方で、両国間の歴史的なつながりに基づいてイタリアと協力すれば、ブラジルは大陸をよりよく支配するために空軍と自動車部隊を調達/開発することができます。
このサブ部門はアフリカの共同分割で最高潮に達し、ポルトガルを支配するためにいくつかの君主主義者のフォーカスと一緒に取られた場合、ブラジルの海外帝国化にかなり繋がる可能性があります。

この部門の領土拡大セクションはもちろんパナマ運河まで、そしてそれを含む大陸全体を征服するための様々な戦争目標と方法を与えるでしょう。
これによってブラジルは多くの違反行為により米国の怒りを買った可能性が高くなります。
そのため大陸間戦争の準備をしておいた方が良いでしょうし、そのためにはブラジルの指導の下で大陸を統一するのが一番良いでしょう!

しかし、Ethical Internationalism(倫理的国際主義)が大陸を守るためのより魅力的な方法であるならば、Form Mercosul(メルコスールの形成)により、ブラジルの近隣諸国と協力して大陸を守るという選択肢もあります。

君主制のルート

次はブラジルの君主制ルートを見てみましょう。
このルートの出発点は民主的なルートと共有化されており、バルガスが制定した非常事態を終わらせるために反対派を結集することで構成されています。
これがなければバルガスは自分のためにさらなる権力を確保する正当性がなく、彼の支持は崩壊し始めるでしょう。

これに続いて、長年の民主主義と革命がもたらした不安定さに不満を持つ人々から、新たな運動が生まれる可能性があります。
当初、この運動はブラジル帝国の歴史をロマンティックに描くことを中心に団結するでしょう。

運動が勢いを増し始めれば王政復古を求める声が高まるでしょう。
しかしどの王位継承者を受け入れるかという難しい選択を迫られることになります。

選ばれた王家のリーダーに十分な支持が集まれば、立憲君主制の樹立が復権への最初の一歩となります。
でも安心してください、これは楽しいことが始まる前の一時の静けさですから…。

政府への影響力を増した新国王は、国の民主主義機構を弱体化させることに取りかかり、最終的にはバルガスのように国家安全保障法を使って民主主義機構を完全に停止させることができます。
これが完了すればブラジル帝国がついに復活します。

しかしブラジルには、意思に反して臣民となることを余儀なくされた国民など、政治的な問題が山積しています。
これらは克服することができる一方で、懲罰大隊のような代替的な軍事的徴集方法を用いて帝国の兵力を増強することができます。

征服や外交によってブラジル帝国を拡大することで、新しい君主を受け入れることへの住民の初期の消極性を克服することができます。
もちろんポルトガルと統一して世界的な帝国を作る方法もあります。

この時点から君主主義ブラジルは、連合国に協力するかアメリカ大陸の支配を通じてさらなる征服を追求するかの決断を迫られることになります。

次の政治部門に移る前に、将来の君主の肖像画の1つをクローズアップしてみます。

民主主義のルート

民主主義のルートは、先に述べたように非常事態の終結を必要とする君主主義のルートと同じ出発点を共有しています。
しかしノスタルジーに浸るのではなく、民主主義のルートでは再びこのような民主主義への侵害を防ぐため憲法を変える必要があります。

その結果、バルガスは権力から追放され、アルマンド・デ・セールス・オリベイラが大統領に就任することになります。

新大統領の最大の関心事は、軍が脆弱な政府を打倒しようとするのを防ぐことでしょう。
そのためには2つの方法があります。
第一の選択肢は連邦制を全国的に推進し、構成国の独自性を受け入れ、国家警備隊の創設を認めることです。政府は銀行を国有化し、家族を支援する憲法138条の約束を果たすという、より社会民主的な道を取ることもできます。

第2の選択肢は中央集権化を進め、政府を強化し軍との妥協点を見出すことです。
そのためには軍関係者の政府内での役割を強化するとともに、反共運動を全面的に禁止し、徹底した反共政策を実施することが必要です。
これはまた政府がより介入的でない経済政策を取り、伝統的な価値観を促進することを強制します。

軍と協力することでブラジルはより良い軍事的準備を行うことができますが、連邦主義を強化することは長期的にはより安定した国へとつながります。
軍事的圧力に直面した政府の安定に対する当初の懸念が終われば、世界が戦争に突入するにつれて、潜在的な紛争に備えて国を準備することに注意を移さなければならないでしょう。

ブラジルにInviting foreign corporations(外国企業を招待)することで、 Arms Against Tyranny DLCで遊んでいる人々は、多くの民主的な政府からMIOを得ることができます。

一方でWar Bonds(戦争債券)のフォーカスは、ブラジルが消費財の必要性を削減し、戦争支援を増やすことを可能にします。

最後に、十分な戦争支援があれば、ブラジルはThe International Crisis(国際危機)を通じてGood Neighbor Policy(善隣政策)に向けて前進することができるでしょう。

善隣ルート

史実ルートの開発者日記ではGood Neighbor(善隣)のサブ部門について触れましたが、仮想歴史的な側面については説明しませんでした。
もちろん米国と協力して枢軸国との戦争に参加するという歴史的な流れを体験することもできます。
しかし南米からファシストや共産主義者を一方的に追放し、米州機構を中心とした派閥を作る可能性もあります。

このルートの集大成は、(ある程度)平和的にゲーム後半においてかなり強力な超大国となり得るUnited States of South America(南米合衆国)の創造をもたらす可能性があります。

共産主義のルート

本日確認する最後のルートは共産主義のルートです。
以下に示すようにこのルートは他のルートから完全に分離されており、Good Neighbor(善隣)またはDomination of South America(南アメリカの支配)のサブ部門にはアクセスできません。

史実ルートの開発者日記で言及されていたように、共産主義者は1935年にヴァルガス政権の転覆未遂に参加していました。
そのためゲーム開始時にはバルガスと軍が共産主義を弾圧しようとしているので、革命を成功させるためのあらゆるチャンスをできるだけ早く取得しなければならならず、共産主義者にとって時間が刻々と過ぎています。
共産主義者の支持拡大の最も可能性の高い結果は、内戦になるでしょう。
そのため共産主義者は、それが始まるときに政府よりも良い準備をしていることを確認する必要があります。
これは軍隊の下級要員を大義のために動かすこと、ソ連に支援を求めること、さらにはカンガソを説得してプロレタリアートの側につくことなど、多くのオプション・フォーカスを取ることによって行うことができます。

しかし革命に対するソ連の支持を得るには、ルイス・カルロス・プレステスとオルガ・プレステスをまず刑務所から釈放することにかかっています。
二人は1935年の革命未遂の後、運動の「首謀者」として逮捕されました。
オルガはソ連の士官学校で軍事訓練を受けていたため、ソ連情報機関の工作員と見られていたのです。

十分な支持が得られれば、第二の革命が始まる可能性があります。

内戦に勝利すれば、次の選択は誰がブラジル社会主義共和国を統治するかということです。
先ほどの選択に応じて3つの選択肢があります。
まずはプレステで、ブラジルがソ連と同盟することを可能にします。
次はANL理事会で、ブラジルは共産主義への独自の道を維持することができます。
最後にカンガコにクーデターを起こさせ、ブラジルを無政府共産主義の道に導くというワイルドカードな選択肢があります。

指導者が決まれば国の再建と近代化という困難な仕事が始まります。
もちろんタスクを実行する方法はいくつかあります。

さて、Expand the Revolution(革命の拡大)で始まる共産主義部門の外交政策の側面に入ります。

その後ブラジルは南米で独自の共産主義派閥を形成するか、コミンテルンに参加することができます。
どのような道を選んだとしてもブラジルはスパイ活動と軍事侵略の両方を通じて影響力を拡大する機会を得るでしょう。
しかしブラジルが大陸を赤く塗っている間、米国や他の大国は黙って見ていないかもしれません。
ですが、彼らをなだめるため中国からインスピレーションを得、Jaguar Diplomacy(ジャガー外交)に手を出すことができます。

南米がブラジル共産主義の影響下に置かれることで、旧勢力に対抗するための新たな世界大国が形成される可能性があります。

アート

今週の開発日記を締めくくる前に、前回のブラジルの開発者日記から私達が夢中になっている素晴らしいポートレートや技術のアイコンをいくつか紹介したいと思います。お楽しみください!

おわりに

今週は以上です!
ブラジルの仮想歴史を楽しんでいただけたでしょうか。
来週は、アートと実績について、より幅広い視点から見ていきます。
それでは!


以上

振り返り感想

HoI4開発者日記 第316回でした。

今回も分量があまりにも多すぎる…🤮
記事を書くのに5時間もかかりました…。

今の私の本心を言いますと、もうこのサイトは辞めようかと思ってます(ガチで)。
日々の余暇の時間がこれまでに比べて極端に減ってしまい、その少ない時間をサイトの記事作成に割くので他に日々やれることが何もありません。

また、ぶっちゃけるとこのサイトは赤字です。
私がボランティア(義勇兵師団ではない)で好きで継続しているわけですが、最近の可処分時間の激減と相まって、ちょっとこれでは…というふうに考えるようになってきました。

とは言えここまで何年も続けてきたので閉めたくないという気持ちはもちろんあります。できれば継続したいです。

今後どうするか少し時間をとって真剣に考えたいと思います。

もしも万が一サイトを閉める場合はまた改めてお知らせしたいと思います。