Hearts of Iron IV 開発者日記 第261回目を紹介。
今回は海軍に関するバランス調整のお話です。
[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]
Hearts of Iron IV 開発者日記 2022年6月1日分(第261回)
冒頭の挨拶
今回のスレッドでは海軍のゲームプレイに計画されている変更の、核となる内容について説明します。
現行システムで何が問題なのか?
- 船の設計は優れているが直感的ではない
- 海戦が見落としを利用するのが主体となった展開になっている
- 歴史的なメタ要素
目標
- より明確な設計プロセスの導入
- 優れた構造と複数のキーとなる要素に基づくメタ
- 海軍の設計と構成で歴史的な選択をすることがゲーム内でうまく機能すること
バランス調整の概要
- テクノロジーツリー
- 船舶デザイナー
- ヒットプロファイル(命中率)
- スポッティング
- 艦隊の構成
テクノロジーツリー
最もわかりやすい変更点は、本日の最初の呼び物である「テクノロジーツリー」です。
ここではいくつかの変更点がありますが、その詳細については開発コーナーの後半でさらに説明します。
まず海軍のテクノロジーツリーが2つに分割され、海軍タブには船体そのものと船体に直接関連する技術が含まれるようになりました。
それがどのようなものか見てみましょう。
ご覧のように、これまでよりもずっと簡潔になっていますが、装甲に関する技術が統合されているため、各レベルで重装甲と巡洋艦装甲の両方がアンロックされ、特定の船体とはリンクしていません。
SHアーマーは今でも超重量級戦艦の一部として残っています。
新しいNaval Support(艦隊支援)タブに移動します。
ここでは旧来のテクノロジーツリーとはかなり異なることがわかるでしょう。
二次バッテリーのテクノロジーはなくなり、中型銃のテクノロジーを介して研究されるようになりました。
さらに、軍艦のアップグレードは新しいモジュール間の仲介技術として機能する、ガンラインの一部になりました。
しかしより多くのテクノロジーを調査する必要はありません。
XPの削減効果はなくなりましたが基本となる研究時間は短縮されています。
デュアルパーパスガン(両用砲)
そして最後に誰もが気づいているであろう大きな要素に触れましょう…。
デュアルパーパスガン(両用砲)は現在、ライトガンのラインから分岐しました。
1939年以降の技術で、イギリス、アメリカ、日本、フランスはBasic dual purpose Battery(基本デュアルパーパスバッテリー)を研究し、歴史的な船には基本デュアルパーパスバッテリーとデュアルパーパスセカンダリーが装備されます。
両用砲は通常の砲のような貫通力はありませんが、それを補うために対空砲を備えています。
デュアルパーパスバッテリーの現在の値はまだ最終的なものではなく、今のところは対空砲以外と同等の値と同じになっています。
最後に1944年にある中型デュアルパーパスバッテリーは、船と飛行機の両方にパンチを与えます。
そこまでテクノロジーが到達すれば敵の飛行機や駆逐艦に大損害を与えることができるでしょう。
ヒットプロファイル(命中率)とダメージ
ヒットプロファイル(命中率)をご存じない方のために簡単な入門書を用意しました。
命中率とは船への命中しやすさを決定するために使用される計算です。
このヒットプロファイルは、船が発射している武器の種類の精度で除算されます(10*(命中率/武器精度)^2)。
天候や時間帯など命中率に影響を与えるその他の効果は最終的な値に適用されます。
現在のライブゲームバージョンにおける命中率計算は、((視程*100)/速度)です。
したがって、命中率が高い船は命中率が小さい船よりも攻撃が命中しやすくなります。
命中率計算の変更は命中率に対する速度の影響を軽減することを目的としており、非常に低速な艦船に対する速度の影響を平坦にする必要があります。
現段階におけるまだ最終的な値ではない計算式は以下の通りとなっています。
((可視性*100)/((速度/2)+15))
これに加え、命中率に関していつくか他にも変更を行いました。
- 天候が命中率に影響を与えるのと同様の方法で、命中率に影響を与える新しい命中率修正値を導入。
新しい修正値はモジュール/テクノロジーによる既存の統計修正値を置き換えます。 - レーダーと火器の制御により、軽火器と重火器の命中率が向上
- ホーミング魚雷が魚雷の命中率を増やすようになった
- 基本クリティカル率は減少する
スポッティング
- スポッティングの進捗が1時間あたり0.01%に制限され、10,000時間(417日)後にタスクフォースを発見するようになった。
- 1時間あたりの進捗と同じ確率で、即座に索敵(遭遇)するようになった。
つまり1時間あたりの進捗が4%の場合、4%の確率でタスクフォースと「遭遇」するようになりました。 - タスクフォース情報ツールチップに潜水艦と水上艦の探知が表示されるようになった。
艦隊編成
進行中の戦闘に最初に参加することは非常に苦痛な事であり、攻撃部隊の有用性を著しく低下させます。
そこで位置取りに対するペナルティをより低く、より短時間にすることでこの問題をより軽減する必要があります。
さらに、SUPREMACY_PER_SHIP_BASEが100から75に削減され、ICとマンパワーが海軍の優位性により大きな影響を与えるようになりました。
MAX_POSITIONING_PENALTY_FROM_HIGHER_SHIP_RATIOが50%から75%に増加しました。
最終的に護送船は輸送船としてカウントされなくなり、代わりに船団ごとに0.5のスクリーン(切り上げ)が必要になります。
シップデザイナー
シップデザイナーでは既存の艦船やモジュールに対して最も大きな変更を加えました。
グループ分けして見ていきましょう。
まず最初に中型巡洋艦と軽巡洋艦の両方の砲を同じデザインで搭載することはできなくなり、両方を搭載するとそのデザインは無効となります。
これにより現在のシップデザイナーにおける最大の悪用の1つを排除し、意図せず遮蔽物によって艦船が保護されることを防ぐことができるはずです。
ここではバランス調整のための現在の値変更の詳細について説明します。
(赤=変更された値、青=新しい値、黒=変更されていない値)
速度、信頼性、製造コストの変更。
船体速度の変化
速度に関しては40ktの船を手に入れるのはかなり難しくなっているはずです。
高速な船は〜35kt、低速な船は30kt台で推移しています。
古い船や潜水艦は30ktを大きく下回るものもあり、現代の船に匹敵する速度を求めるのであればアップグレードが必要でしょう。
潜水艦の可視性
これらは通常のモジュールと艦船の変更ですが、それだけでなく既存のモジュールを置き換えたり追加したりする新しい修正もあります。
火器管制/レーダー
魚雷
装甲
装甲に関する以下の新しい修正に加えて装甲値と貫通の見直しが計画されていますが、まだそれに関する完成された変更セットを持っていません。
それらがどのようになるかについては将来の発表を待つ必要があります。
いつものように何か質問があれば、このスレッドで気軽に尋ねてください。
以上
振り返り感想
以上、海軍および海戦に関する修正内容の開発日記でした。
海の要素はHoI4がリリースしてからかなり時間が経って大幅追加された内容のため、導入後他のゲーム内容とバランスがあまりうまく取れていない状態が長く続いていたような感じです。
これまでもちょいちょい修正は行われていましたがここでまた大幅にテコ入れしてくるみたいですね。
もっとも、このゲームで海戦の要素はそこそこ煩わしい面もあり、なかなか手が回りにくい印象をゲームに慣れない段階では持ちやすい→そこでゲームを投げやすくなることにつ繋がるーというのが私の率直な感想です。
正直私も海まで面倒見るのが嫌なので内陸国でばかり遊んでます😅
今回の修正は修正として、今後も改善が進んでなるべく海戦関係は簡易化してくれるようになることを個人的には願っています😥
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。