HoI4 開発者日記 第266回 イタリア #2 2022/7/6

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更新情報

2022/7/10 誤字脱字を訂正、本文最後の画像が抜けていたのを貼り付け、そしてあとがきを追加しました。


Hearts of Iron IV 開発者日記 第266回目を紹介。

今回はBy Blood Aloneで内容が更新されるイタリアに関する日記の2回目です。

今回も1回目に続いて元記事のボリュームが大きすぎたため、記事作成&公開に時間がかかってしまいました😥

以下、パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。
※記事内画像に表記してある「WIP」とは、ワーク・イン・プログレス(開発途中)の略です(たぶん)。

[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]

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Hearts of Iron IV 開発者日記 2022年7月6日分(第266回)

今回の日記担当は前半はパラドックス社のParadox_Danneさんです(この方がHoI4スタッフの中でどういう役割なのかは不明です)。
後半はイタリア#1を担当したMano de Zombiさんです。

冒頭の挨拶

Buongiorno!(イタリア語でおはようございます)。
フォーラムへの私の最初の投稿&イタリアの別歴史の開発者日記へようこそ!
多くの方がイタリアの改訂版を楽しみにしていることは知っていますし、Mano de Zombiのイタリアの歴史的なルートを描いた圧倒的に巨大な開発日記を読んだ方も多いでしょう。(まだ読んでいない方は、今回の日記に出てくる新機能について説明されていますので以下を読む前に試してみる価値があるかもしれません。)
今日は歴史が少し(時には激しく)実際とは異なっていたらどうなっていたかについて考えてみましょう。

また以下の内容の全てがまだ作業進行真っ只中の内容であることを覚えておいてください。
多くの内容は私たちがリリースするまでに現時点から変わるかもしれませんし、きっとそうなるでしょう😉

本題に入る前にアップデートされたイタリアのフォーカスツリーをのぞいてみましょう。

前回から色々なことがありました。一枚の画像に収まりきらないほど大きいです!

しかし前に進みます!

ご存知のようにイタリアはファシストの指導者ベニート・ムッソリーニの強い支配下にあり、Hearts of Iron 4がスタートする1936年には10年以上(1939年には20年近く)統治している状態でした。
鋼鉄の盟約でドイツと手を結ぶ前であればイタリアの運命は歴史上まったく異なる道を歩んでいたかもしれませんーそこで私たちはこれをフォーカスツリーに反映させようとしました。
一時期イタリアはオーストリアがヒトラーに飲み込まれるのを阻止するため、オーストリアの独立を保証したこともありました。
またイタリアはイギリス、フランスと同盟(ストレーザ戦線)を結ぼうと交渉しており、他の2カ国は少なくともイタリアがドイツとの戦争に中立でいられるよう、ムッソリーニに土地を割譲することを考えていました。
共産主義はファシスト政権下のイタリアでは禁止されていましたが、抵抗勢力であるレジステンツァは依然として大きな役割を果たし、第二次世界大戦後には国内第二党となりました。

ムッソリーニがついに権力の座から追放されたのは1943年のことでした(しばらくこの情報を頭の中に入れておいてください、私たちは後でここに戻ってきます)。
それまでムッソリーニを権力の座から引きずり下ろす方法はほとんどありませんでした。しかしもしそれが起きたら?もしそうなったらどんなことが起こりえたでしょうか?

まず1943年以前にムッソリーニが退陣した場合にイタリアが取り得る最も妥当なルートから始めましょう。

代替ファシストパス

イタリアはムッソリーニとファシズムの支配下にありましたが、それはムッソリーニ自身が内部批判から免れたことを意味しませんでした。
他の多くの指導的ファシストたちは、例えばナチスドイツとの協力に反対することをかなり声高に主張し、さらにイタリアの参戦に反対しました。
歴史的には連合国が1943年にシチリア島に侵攻した後、ムッソリーニを権力の座から追い出すことに成功したのはファシズム大評議会(そうそれは本当の事です)でした。
したがってムッソリーニと議会との間の権力闘争は、ドゥーチェ(首領)を倒しイタリアを新しい道に導く中心舞台となるでしょう。

すべてはエチオピアとの戦争から始まります。
ここでの戦い方次第では、Solid Progress in Ethiopia(エチオピアの堅実な発展)を軸に歴史路線に進むこともできますし、攻勢に行き詰まった場合はStruggle in Ethiopia(エチオピアでの闘争)からUndermining the Duce(ドゥーチェの弱体化)で旧体制打破への近道を切り開くことも可能です。

しかしこのような強力なファシズムの中心人物を追い出すには、常にある程度の時間がかかります。まずは権力を固めてから動き出すのです!

ムッソリーニと大評議会の衝突で、あなたはBalance of Power(権力均衡システム)を管理する必要があります。
しかしやりすぎは禁物です。やりすぎは後々まで響きますので…。
この時点でムッソリーニの支配が確定していますが、バランスオブパワー(権力均衡システム)の決定をアンロックすることで、ドゥーチェをさらに弱体化させ権力の天秤の傾きを逆転させることができます。

十分な権力を手に入れたら大評議会を招集してドゥーチェの運命を決めDepose Mussolini(脱ムッソリーニ)で彼の運命を決めることができるのです。
しかしあなたがエチオピアで苦労しなかったとしたら?もしあなたがあまりにも優秀だったら?
悩むことはありません我が友よ!
エチオピアでしっかり前進した場合でもムッソリーニを追い出すことは可能です!
ただし少しコストがかかります…。

さてムッソリーニを退陣させたわけですがどうしましょう?
ここからが本題です。
ファシズムのシステムを維持するか、国王に国の執行権を与えるかのどちらかです。
まずはイル・ドゥーチェ(管理人補足:ムッソリーニの事)の後を継ぐために影で待っている潜在的なファシスト指導者を見てみましょう。

新しいドゥーチェ

ムッソリーニは1920年代と30年代を通してイタリアのファシズムの顔でしたが、他にも時々一時期、イル・ドゥーチェの後継者と目された有力なファシストもいました。そのうちの二人がイタロ・バルボとディノ・グランディです。

この2人はそれぞれの歴史的な行動や特徴、野望に基づいて、全く異なる目的を持つフォーカスツリーのサブ分岐を持つことになりますが、共通のサブ分岐もあります。
新しいドゥーチェの可能性を深く掘り下げる前に、彼らの間で共有されているツリーサブ分岐を見てみましょう。

新しいドゥーチェが最初にしなければならないことは、ファシスト党の権力を強化するか、ムッソリーニの治世下で横行した浪費を止めるかのどちらかです。
新しい国のリーダーとして誰を選んだかによって、これらのフォーカスはそれぞれの道でさらなるフォーカスを解き放つことになります。

重要なことは新指導者の権力均衡システム(バランス・オブ・パワー)での地位を高めることです。
十分な力を持っていれば党を一掃することができます。
ムッソリーニへの支持が残っている場合はそれを取り除くことができます。
これは新しいリーダーのバランス・オブ・パワーを強化する絶好の機会になります。ただし、もしもアドバイザーや将軍の一部を犠牲にする準備ができているならばですが…。

次にムッソリーニの運命を決めることになります。
これは新しいドゥーチェのバランス・オブ・パワーを取るためのもう1つの機会ですが、それぞれの決定には異なる影響と結果が伴います。

その後イタリアをどこへ導くかは自由です!
結局ムッソリーニがファシズムを彼の人格と密接に結びつけたことはそれほど狂ってはいなかったと判断し、Divino Duce(ドゥーチェ崇拝)に向かうかもしれません。

あるいはファシズムは一人の個人を美化することよりも高い目的を果たすべきだと判断しA Greater Purpose(より大きな目的)を選択することになるのでしょうか。

次に2人の潜在的な国のリーダーを見ていきましょう。

イタロ・バルボ

多くの人がイタリアのフォーカスツリーでイタロ・バルボを見たいと思っていることは知っていますー彼を除外することができるでしょうか?
彼は一時はムッソリーニのライバルであり、彼の後を継ぐべき後継者と見られていました。
バルボは1922年にムッソリーニに権力を持たせた時に重要な役割を果たしていたため簡単には無視できませんでした。
彼はナチスドイツとの同盟に反対し、彼の仲間のファシストに「あなたは最終的にドイツの靴を輝かせることになるだろう」とコメントし英国との同盟を好みました。
彼は1940年6月に味方の誤射で撃墜され死亡しましたーしかしこれを変えることができます!

バルボには2つのユニークな道があります。
1つはイタリア陸軍と空軍の再編と近代化に焦点を当てています。
1920年代にバルボはイタリア空軍Regia Aeronauticaのトップに任命され、飛行士として注目を浴びるようになりました。
彼の下でAeronauticaは世界的な空軍になりましたーそのすべてが彼の最初のリーダー特性で表現されています。
彼はイタリアの将来が空軍にかかっていると確信する一方で、イタリア陸軍をより機動的で電化された軍隊に改革する野心も持っていました。
彼はまた自前の航空機を持つ長距離機動偵察部隊であるSaharan auto-aviation Companies(サハラ自動航空団)の結成にも携わりました。
このことはReorganize Regio Esercito(イタリア陸軍の再編成)とReinforce Regia Aeronautica(イタリア空軍の強化)のどちらかを選択しなければならないときに明らかになります。
イタリアの資源はまだ乏しいので基本的に陸軍か空軍のどちらかに投資することを選択することになります。

陸軍か空軍のどちらかを選択すると、前述のサハラ自動航空団へと至ります。
これは能力を強化し、さらに陸軍と空軍を統合してそれを拡張することを目的としています。
これによりバルボは2つ目のリーダー特性を得ることになります。
すなわちMilitary Modernizer(軍の近代化)です。

大西洋横断飛行を数回行い、海外だけでなく国内でも人気を博したバルボを、ムッソリーニはリビア総督という華やかではない職として送り出すことにしました。
彼はここで国土を横断する道路網であるヴィア・バルビアを建設し、イタリア人農民をリビアに再定住させることに成功しました(特に地元住民にとっては、程度の差こそあれ、成功だったといえるでしょう)。
これはすべてバルボの2番目のユニークなルートの一部であり、当時のイタリアにおけるリビアのあだ名のようなものである、The Fourth Shore(第4の岸)から始まります。
このルートはまた、石油や鉄鋼の形でトリポリでさらに多くの資源を得る唯一の方法でもあります。
これらは戦争中にリビア(更に南にありますが)で発見されましたが、後になるまで開発も見通しもなかった富です。

バルボへの第二のルートのフォーカスは、リビアをさらに発展させ統合することであり、すべてのリビア国家のためのNovus Ordo州への修正効果で最高潮に達します。
またこの修正効果の他に非正規歩兵も得ます。

奇妙なことにバルボはドイツ総統を好きではなかったにもかかわらず、ヒトラーは彼への弔辞で彼の事を最もうまく表現していたかもしれません。
「バルボの死は大悲劇だったドゥーチェの後継者としてふさわしい人物、ルネッサンスの何かを持っている人物がいたのだ!その名前だけでも価値がある!
バルボは党と軍の両方に平等な影響力を持っていたという大きな利点があり、イタリアの対空砲で撃墜されたというのは皮肉な運命だ。」

バルボの2つの専用パスにアクセスするには、まずフォーカスツリーでディーノ・グランディとの共有サブ分岐でムッソリーニの浪費を阻止し、前進するための生産手段と資源をアンロックする必要があります。
ところでディーノ・グランディとは誰でしょうか?

ディーノ・グランディ

1943年に連合軍のシチリア島侵攻によりムッソリーニが失脚したことを覚えているでしょうか?
このクーデターの中心人物がディーノ・グランディです。
ムッソリーニの娘婿であるガレアッツォ・チアーノを見たかったという人もいるでしょう。また彼の行動と結果についての反論もあるでしょうが(エミリオ・デ・ボノについても反論はあるでしょう)、最終的にムッソリーニを退陣させたのはディーノ・グランディでした。
しかしディーノ・グランディは、最終的にムッソリーニを退陣させた人物であり、またある時期にはムッソリーニのライバルであり後継者と目されていました。
グランディは外務大臣を務め、外交官制度を改革し伝統的に貴族だけが就いていた外交官の階級を他の資格のある人々にも開放しました。
その後ムッソリーニから疑惑と嫉妬が強まったため駐英大使に転任されることになりました。
大使としてグランディはイギリスと同盟を結ぼうとしました(彼もバルボ同様ナチス・ドイツが好きではありませんでした)。
このためドゥーチェは彼をイタリアに呼び戻し法務大臣に任命しました。

グランディ独自のルートの一つは、彼が新しい国のリーダーになるとすぐに追求される可能性があります:つまりフランスまたは英国のいずれかとの二国間協定を求めます。
彼は外務大臣であり英国との同盟を求めていたので、今ではどちらの国とも関係を深めることができます。

Seek British Military Cooperation(英国の軍事協力を求める)では海軍と空軍の研究を互いに共有し、それぞれの分野での研究を促進する合同軍事プログラムを求めて英国にアプローチすることができます。

一方でフランスとの関係を緊密にしたい場合は、Invite France to a Military Program(軍事プログラムにフランスを招待)を選択することで歩兵や戦車の研究を強化することができます。

次のステップは隣国のいずれかとの長い国境を確保することです。
これで少なくとも軍事力をさらに強化するための時間を稼ぐことができます。
その後フランスかイギリスのどちらかとさらに関係を深めるか、あるいは裏切りをするタイミングと感じるかはあなた次第です…。

このルートの最後のステップは、真の大国としての正当な地位を得てイタリア帝国を宣言することです!
この行動はあなたの軍隊の士気を高めるだけでなく、人員を動員するための追加のマンパワー(人員)を与えるでしょう。
(グランディが外務大臣だったことを考えると、これらのフォーカスを完了することはフォーカスツリーの他の場所でも役立ちます。)

グランディも新しいリーダー特性Father of the Empire(帝国の父)を手に入れます。

Grandiの2番目のユニークなルートを進むためには、まずConsolidate Power(権力の統合)を実行し、Balance of Powerをあなたの側に移動させ、自分のアジェンダを追求する必要があります。
この箇所は古い制度を改革しより効果的にし拡大することに関するものです。
グランディはバルボほどの軍人ではありませんでしたが、軍隊を支えるために経済や産業を改善することができます。

党内の反対勢力をすべて鎮圧すればより多くの機関を有能な人材に開放する自由が得られます。そしてMeritocracy(実力主義)によって、イタリアのファシスト政権では利用できないような顧問を得ることができます。
このフォーカスはグランディの3番目のリーダー特性であるPolitical Reformer(政治改革者)で締めくくられます。

このツリーサブ分岐の最後のフォーカスはグランディの外交政策の背景と彼が取り組んだ改革を組み合わせたExpanded Corporatism(拡大コーポラティズム)です。
それは経済と産業の改善の中心でもあります。
現地の人材に依存することで占領地からより多くの資源と生産を引き出せるだけでなく、これらの場所からより多くのコンプライアンスを得ることができます。

以上でイタリアフォーカスツリーのファシストの別の道の分岐をまとめました。
ここで王政派への扉を開ける前に、バルボとグランディの勢力均衡システムについて見てみましょう。

バルボとグランディの勢力均衡システム

おそらく誰も驚くような事ではないでしょうが、バルボの勢力均衡は軍を中心に展開しています。
軍の生産と経験値を増やすため、バルボは他の場所から資源を引き出します。

一方でグランディは法と秩序だけでなく、軍を犠牲にして産業を拡大することにも注力します。

さてムッソリーニを引き継ぐ潜在的なファシスト指導者候補を知ることができたので、次に私たちは国王ヴィットリオ・エマヌエーレ3世の手腕に注目してみましょう。

王政派のルート

こんにちは、再びMano de Zombiです!
イタリアの本場であるムッソリーニのルートから戻ってきて、ファシストではない、反ファシストの代替ツリーについて少しお話します。

いつものように「これからご覧になるものはすべて未完成品です」という古典的な免責事項から始める必要があります。
しかし今回は本当にこれからご覧になるものはすべて超未完成品(WIP)です。
リリースされた時の現実版と以下の内容に類似点があったとしても、それはまったくの偶然です…。
まあ実際にはそれほどでもないかもしれませんが、いずれにせよこれらのツリーについてあまり詳細には触れないということをお知らせします。

それでは1900年から1946年に退位するまでの間イタリア国王であった、ヴィットリオ・エマヌエーレ3世についてお話ししましょう。

彼の治世の間に、彼は世界大戦だけでなくいくつかの戦争にイタリアを導きました。それはイタリア・トルコ戦争、第二次イタリア・エチオピア戦争と北アフリカと東アフリカの他の多くの紛争、それゆえに彼はイルレソルダート(兵士王)と呼ばれます。
王座コレクターの一人であるヴィットリオ・エマヌエーレは、ハイレ・セラシエがアジスアベバから逃亡し、イタリア軍がエチオピアの首都に車で突入した直後の1936年5月にエチオピアの皇帝に戴冠しました。
1939年のアルバニア占領に続いて、アルバニア議会も彼をアルバニア国王として宣言しました(結局ファシスト政権はイタリアの君主にとってある意味都合が良かったように思えます)。
1946年に彼はついに息子のウンベルトに引き継いで退位しましたが、イタリア王国はすでにイタリア共和国になるための道のりを順調に進んでいたため、新たに宣言されたウンベルト二世には多くの時間はありませんでした。

ゲーム内ではヴィットリオをエチオピア皇帝とアルバニア国王に戴くことができ、彼の国王としての特性が向上します(彼がその時点で国王でなかった場合は、国民精神も向上します)。
というわけでまずは王政派のツリー分岐を見てみましょう!

ご覧の通りイタリア王国は、先ほどParadox_Danneが話した、フランスやイギリスと協力するためのフォーカスにもアクセスできます。

その右側には産業や装備をテーマにした小さな分岐があり、Extraction Industry(抽出産業)のおかげで、支配した資源をより活用できるようになります。

New Corporations(新産業)は産業の大規模な再編成を伴い、民需工場を最大6つまで付与しますが、民需工場の建設速度が大幅に低下するので、あまり早まらないほうがいいかもしれません。
Mobilize the Railway Guns(鉄道砲の動員)では第二次世界大戦中に動員されなかった4つの古いCannone da 381/40 AVS鉄道砲を生成し、鉄道砲のためのいくつかの生産ボーナスを付与します。
最後になりましたがNew Forms of Weaponry(新形態の武器)は、現段階においてはかなり基本的な国家精神と研究ボーナスを与えてくれます。
しかし私はイタリアを核研究のパイオニア(イタリアは原子力技術を研究する最初の国の一つでなければならない)にするというような事をしたいですし、国家精神の観点からもよりよいボーナスを与えたいと思っています。

次にこのツリー部門の実際の政治的な部分について説明します。
リーダーシップについてはいくつかの選択肢があります。

右側には王政復古へのルートがあり、Power to the King(王への力)は国家安定と政治力のボーナスを与え、退位の決定をアンロックしウンベルトを新しいイタリア王とします。

そして国王は黒シャツ隊を解散させてイタリア国内のファシズムに深刻な打撃を与えるか、それとも国内のファシストの支持を高める代償として彼らを活用するかの選択を迫られます。

右側には小さなバチカン州の出張ツリー分岐があります。
このツリー分岐を通じてイタリアと教皇の結びつきを強化し、国家安定と政治力、非同盟への思想的支援を得るだけでなく、工作員やコンプライアンスに対する興味深いボーナスを得ることができます。
特筆すべきはSeek Papal Support(教皇の支持を求める)を達成すると、パワーオブバランスシステムにおけるファシズム大評議会が教皇の影響力に置き換わりますので、このルートを辿る場合は教皇の事を注視してください…。

左側のRevoke the Acerbo Law(アセルボ法の撤回)では、Christian Democrats(キリスト教民主主義者)、または国王自身のいずれかによって導かれる保守的な民主主義へと繋がります。

少しだけ背景を説明するとキリスト教民主主義は1943年に設立された穏健政党で、特に戦後のファシズムに対する抵抗において重要な役割を果たしました。
彼らは反ファシストであったにもかかわらず、解放戦争中は常に左翼政党やグループと対立し、必ずしも共和主義者ではありませんでした(実際、彼らは君主制について明確な立場を持つことを避けようとしました)。

民主主義の指導者を選んだらExpand Intelligence Services(諜報部拡張)で工作員を増やし、Cooperate with Moderates(穏健派との協力)で民主主義的なキャラクターをアンロックすることができます。

さらなる仮想歴史の拡大

数週間前の歴史的なルートのイタリア開発日記で紹介したGreater Italy(大イタリア)同様、今回もゲーム後半のサブ分岐を紹介します。
しかし今回のテーマは…ちょっと変わっていて、古風で、実を言うとネタ的なものです。
これはすなわちMare Nostrum(我らが海)とRoman Empire(ローマ帝国)の分岐のことで、すべてのファシストと非同盟運動の指導者が利用できるようになる予定です。

このツリー分岐ではイタリアの正当な拡大(ローマ帝国を形成可能な国家で最高潮に達します)を支援するためにいくらかの軍事・抵抗ボーナスを得ることになります。そしていくつかのデザインとイベリアで傀儡国家を得る可能性を得て、あなたの陣営が大地の終わりを超えて拡大することができるよう、南米の国々にあなたの同盟に加わるよう促します。

ご覧のようにTowards a Greater Italy(大いなるイタリアをめざして)とMare Nostrum(我らが海)はどちらもムッソリーニ、バルボ、グランディおよび王政派のツリー分岐で利用できます。

この場をお借りしてウンベルトの肖像画だけでなく、新しい肖像画を持つ他のファシストや一般将軍たちの肖像画もお見せしたいと思います。

さてこれらのツリー分岐から離れる前に、最近実装されたいくつかのことを紹介したいと思います。
フリーランスのコンテンツデザイナーのおかげで、意思決定カテゴリのいくつかを具体化し、形成可能国と開放可能国に関するコンテンツに多くの風味を加えるという素晴らしい仕事が行われました。彼には大変感謝しています!

Africa Orientale Italiana(アフリカ東部イタリア)はMinistry of Italian Africa(イタリアのアフリカ省)とThe New Emperor of Ethiopia(エチオピアの新皇帝)のフォーカスを完了した後に確立できる解放可能な植民地タグです。
傀儡政府とは異なりどの州にもコアはありませんが、独自の国民精神、政治顧問、国家指導者がおり、その地域の抵抗とコンプライアンスにボーナスを提供するので、AIの面倒を見なくても管理できるようになります。
しかし大規模な戦争やその他の理由でまだ苦戦している場合、母なるイタリアがその傀儡国により多くの労働力と州を駐留させるための装備を与えるオプションもあります。

イタリア共和国のツリー分岐

それでは反ファシストの共和国ツリー分岐に移りましょう!

歴史的に見るとイタリア共和国の起源はファシズムに対するイタリアの抵抗運動にあります。
この運動は複数の政治グループ、時には相反するイデオロギーやアジェンダを持つグループ、つまり共産主義者、社会主義者、保守キリスト教民主主義者、自由主義者、共和国、君主主義者、無政府主義者が共同で取り組むことを特徴とし、彼らすべて(少なくともそのほとんど)が国民解放委員会(CLN)に集結していました。
これらのグループは戦後に憲法制定議会の一部を形成し民主主義と反ファシズムの原則に基づいて憲法を作りました。
これらのグループの何千人ものパルチザンは、イタリアのファシストとドイツのナチスの両方のファシズムとの戦いで命を失い、カッシビレの休戦(イタリアの降伏:1943年9月8日)後に彼らの支配下にあった領域ではファシスト軍によって複数の戦争犯罪が行われました。

ゲーム内でこれらのツリー分岐は、もし反ファシスト運動がもっと早くエチオピア戦争の最中か直後に力を得、第二次世界大戦が始まる前に内戦でムッソリーニ政権を倒し、イタリア共和国を宣言していたらイタリアで何が起こったかを描こうとしています。
ではゲーム内でどのように表現されるかを見てみましょう。

最初(第1回)のイタリア開発日記で説明したように、ゲームが開始されるとイタリアは第二次イタリア・エチオピア戦争の真っ只中にあり、最初の政治的なフォーカスは戦争におけるあなたのパフォーマンスに基づいてのみ自動完了することができます。
ムッソリーニはエチオピア北部と南部の領土獲得を要求する命令を発行し、あなたがドゥーチェの試みを失敗させた場合、 The Abyssinian Fiasco(アビシニアの大失敗)のフォーカスが自動完了され、反ファシストの最初のツリー分岐への即時のアクセスがアンロックされます。
一方、これらのミッションに成功した場合は報酬が与えられますが、フォーカス、Solid Progress(堅実な進展)が自動完了され、この場合はエチオピアでの戦争が終わるまで反ファシストのツリー分岐にアクセスすることはできません。

反ファシストのツリー分岐はまず最初にファシストとの対決に反対する勢力を準備することから始まります。そうムッソリーニ政権を倒そうとすれば内戦が起こるのです。
Organize Strikes in the North(北部でのストライキを組織する)は、内戦中の北部諸州の支配権をあなたに与え、紛争が始まるとそこにいくつかの追加師団を生み出し敵の工場を破壊します。
The Southern Farmlands(南部農地)のフォーカスは同じ路線での南部での活動を示しており、敵の工場を破壊する代わりに、ファシストは一時的な消耗や供給ペナルティを受けることになります。
しかしあなたがアフリカでSolid Progress and Triumph(堅実な進展と勝利)を取得した場合は、あなたは上記フォーカスのいずれにもアクセスすることはできませんのであなたのための追加師団とファシスト向けのペナルティは発生しません。
これを補うためにその分、国家分裂度も若干異なってくるでしょう。
Defy the Duce(ドゥーチェへの反抗)のフォーカスは、国民解放委員会(Committee for National Liberation)の設立に関するイベントの開催トリガーになります。
このイベントでは民主的な委員会と共産主義者の委員会のどちらかを選ぶことができ、内戦(または解放戦争)が始まります。

Appeal to the Bourgeoisie(ブルジョワジーに訴える)とSeize Old Equipment(旧式設備の押収)は、内戦中の設備、人手、消費財を支援するためのものです。

The Italian Republic(イタリア共和国)を完成させることで、国王は親切にも…「引退」するように言われます。
国民精神は失いますが、その分国家安定と政治力を得ることができます。

内戦が終わると共産主義か民主主義のどちらを目指すかを選ぶことができます。
The Popular Front(人民戦線)とItalian Socialism(イタリア社会主義)の両方で、共産主義者と社会民主主義の間で勢力均衡を開始することになります。

共産主義イタリアのツリー分岐

まず共産主義のツリー分岐を見てみましょう。

一番左のツリーはThe Garibaldi Legion(ガリバルディ・レギオン)から始まります。ガリバルディ大隊は、スペイン内戦でファシズムと戦った国際旅団、(大部分が)イタリア人志願兵部隊でした。
イタリア統一時代の重要人物、ジュゼッペ・ガリバルディにちなんで名付けられています。
このフォーカスはスペイン内戦にさらに関与し、ボランティア兵(義勇兵)の数を増やし、スペイン共和国を支援するため実際に軍団を形成するイタリア共産主義政府の意欲を表しています。
それはスペインの内戦が継続している限り積極的な国家精神を提供し、スペインの紛争の結果に影響を与えるために共産主義イタリアの能力を向上させます。

Gruppi di Difesa della Donna(女性擁護団体)は、特に敵に占領されているイタリアの州でマンパワーを少し付与し、パルチザンの活動を増加させます。
それはまたパルチザンのアダ・ゴベッチを将軍として登場させるでしょう。

A New Era for the Red Shirts(赤シャツ隊の新時代)は、民兵の能力を大幅に向上させるでしょう。
なぜならファシスト(さらには君主主義者)が黒シャツを持てるなら、共産主義者は赤シャツを持てないわけがないからです!?

少し背景を説明しましょう。
この名前もジュゼッペ・ガリバルディと関係しています。
彼とイタリア軍がコロラド党の支援に参加したウルグアイの内戦中に、屠殺場労働者のために赤いシャツを与えられたと考えられています。
その後、イタリア統一時代にオーストリア帝国、シチリア王国、ローマ教皇領と戦った際に、これらの赤シャツ隊が重要な役割を果たしました。

彼らは最高のカモフラージュではないかもしれませんが、正直なところ3Dモデルはとてもかっこいいと思います!

リーダーが一歩前進すれば、あなたは共産主義のリーダー(国民解放委員会がまだ責任を負っていることを忘れないでください)を選ぶことができます。
ここにはデフォルトで2つのオプションがあります。
Palmiro Togliatti(共産党)またはSandro Pertini(社会党)です。
しかし利用可能な第3のリーダーが存在する可能性もあります。
アントニオ・グラムシはイタリアのマルクス主義哲学者で政治家であり、イタリア共産党の創設者であり、ムッソリーニとファシズムに非常に批判的でした。
彼はファシスト政権時代の1926年に投獄され、1937年初めに亡くなるまで自由を奪われたままでした。
数年間の投獄の後、彼の健康は著しく悪化し、1933年に刑務所から診療所に移されたが、それでも十分な治療を受けることができませんでした。
フォーカスのLiberate Antonio Gramsci(アントニオ・グラムシを解放せよ)は、彼を解放し命を救うための行動へと繋がる刑務所からのグラムシの釈放を求める国際キャンペーンを代表しています。
もしあなたがこのフォーカスを(1937年以前に)完成させれば、彼は完全に登用できるようになるまでに多少の時間が必要になるかもしれませんが、(かなり良い)リーダーの選択肢となるでしょう。

Industrial Socialization(産業の社会化)とその下にあるフォーカスは、内戦後の衰退した国家産業の再建を支援することを目的としており、右側にはいくつかのフォーカスが民主主義のツリー分岐と共有されており、主に他の分岐からのキャラクターのロック/アンロック、軍の宥和、マフィアとカラビニエリへの対応といった内政的なものに焦点を当てています。

共産主義ツリー分岐の最後の部分では、ソビエト側につくかソビエトと敵対する可能性のある独自路線を選ぶかの選択肢を与えてくれます。

共産主義の友人たちにさよならを言う前に、パルチザンの新しい将軍たちをいくつか紹介させてください。彼らは本当に見栄えが良いと思いますので!

民主主義イタリアのツリー分岐

それでは民主主義のツリー分岐に話を移しましょう。
共産主義のツリー分岐と同様に、民主主義分岐のの上層部には内政に対処するための共有フォーカス、国の産業能力を回復するためのいくつかの産業フォーカス、スペイン内戦でスペイン共和国を援助するためのフォーカスを持っています。

The Republic’s Leadership(共和国のリーダーシップ)は共産主義の場合と同様に、イタリアを社会主義と民主主義の道へと導く政党と政治指導者を選ぶことができるイベントを引き起こします。
今回はフェルッチョ・パリ(国民党)とイワノエ・ボノミ(労働党)のどちらかを選ぶことができます。
Bring Exiled Scientists(亡命科学者の招聘)はエンリコ・フェルミ氏を核科学者としてアンロックし、研究を加速させるためのボーナスを与えます。

Social Stability(社会の安定)を達成した後、あなたは自分の派閥を率いるか、欧州の平和と民主主義の番人になることを目指して選択することができる、ゲーム後半のツリー分岐にアクセスすることができます。
またはあなたは彼らの同盟に参加しヨーロッパで避けられないファシストの猛襲に耐え、東からやって来る共産主義の脅威に反対するためのいくつかの協力プログラムを開始するため、他の民主的な派閥の指導者に連絡を取ることができます。

ここで民主的な将軍の一部を見ることができますが、ほとんどの人はまだ肖像画を得ていません。

そして最後に紹介するのは反植民地主義のツリーです。

Ethiopian Question(エチオピアの疑問)はイタリアの内戦が終わった後に利用可能で、あなた方2人がまだ戦争状態にある場合、彼らと和解しようとしている場合、または彼らが共産主義になっている場合は何らかの協力を手配している場合に、エチオピアの状況を処理します。
戦争がすでに終わっている場合は、このフォーカスはバイパスされ、あなたの旧植民地と新たに獲得したエチオピアの国家(もちろんエチオピア戦争に負けていなければの話ですが!)のための新しい植民地政策を選択することができます。

Abolish the Colonies(植民地の廃止)は、フランスのフォーカス、フランス連合と同様の仕組みで、植民地の領土と植民地を管理する傀儡国家が、新しいイタリア国家の不可欠な一部となるか、独立を望むかを決める住民投票を実施します。
高いコンプライアンスや地域の発展といった特定の要因によって、AIは統合されるほうに傾くでしょう。
その後、統合された地域で資源産業を拡大し、植民地主義を非難することで、アフリカの他の植民地勢力に対して早期に戦争目標を獲得することができます。

右側のNew Colonial Policies(新植民地政策)とその下のフォーカスは、植民地を傀儡国として解放し、メンバー間の協力と発展を促す国家連合を作り、イタリアがその傀儡を最大限に活用できるようにすることを目的としています。

Negotiations with Albania(アルバニアとの交渉)とEnlist the Bashkimi Kombëtar(アルバニア・コソボ統一への参加)はファシストと同じような働きをします。アルバニアに手を差し伸べ、併合しようとしたり、傀儡化しようとしたり、また余剰の民兵と民兵キャップの上限を手に入れようとするでしょう。

ツリー分岐は、現地の軍隊と旧植民地の非正規軍に向けたいくつかのボーナスで終わり、Liberate the Workers of Africa(アフリカの労働者を解放する)は、アフリカの国々を支配しあなたの思想と異なる思想(共産主義または民主主義のいずれか)を持つ国に対して戦争目標を提供します。

その他

さて、ついにイタリアのフォーカスツリーが完成しました!
さよならを言う前にいくつかのことを紹介させてください。
最初に、前回の開発日記には掲載されていなかった残りの政治アドバイザーを紹介します。
多くの写真が掲載されており、とても素敵な肖像画を持っています!
彼らはイデオロギーによって大まかにグループ分けされていますが、中には複数のイデオロギーでで利用できる人もいます。

これは肖像画を手に入れた新しい工作員の一部です。
それぞれ異なるフォーカスやイデオロギーによって開放されます。

最後に、さらに多くの3Dモデルが準備されています。

以上が私からの全てです!
By Blood Alone DLCで紹介されたイタリアの仮想歴史を楽しんでいただけたでしょうか。
次回の開発者日記にご期待ください。
スイスに戻ってエキサイティングな歴史以外の選択肢を探ってみましょう。

その間にイタリアのフォーカス・ツリーの全貌をお見せしましょう!(私たちはできる限りのことはしました)


以上

振り返り感想

イタリアの2回目もすごい文量でした(今回は16,000字で前回よりも少しマシだったけど)。

ヘトヘトなので誤字脱字や訳がおかしいところはまた後日修正しますm(_ _)m

2022/7/10追記

沢山の誤字脱字を修正して、それから日記の最後の部分で抜けていたイタリアフォーカスツリーの全体像を載せました。

それにしてもこんな大量の文章の日記はもう勘弁してほしいです💦

来週はスイスということでこの分だとその次の週のエチオピアまではそのまま公開されそうですね。

パラドックスは7月は基本的に休みだと思うのですがHoI4チームは夏場もずっと作業を続けるんでしょうか?
もしかするとDLCの発売が近いのかもしれませんね。