Hearts of Iron IV 開発者日記 第204回目を紹介。
今回は新しく作ることが可能になる国家と解放関係についての日記です。
[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]
Hearts of Iron IV 開発者日記 2020年1月22日分(第204回)
冒頭のあいさつ
みなさんこんにちは。La Resistance DLCについての新たな開発日記へようこそ。
自己紹介から始めましょう。私はMekaです。数か月前にコンテンツデザイナーとしてParadox社に参加しました。
皆さんの中には、EU IVで神権とブルゴーニュに関する仕事の関係で私を知っている人もいるかもしれませんが、今日はHearts of Ironで今までどんな作業をしていたかをお知らせするためにここに来ました。
DLCとタグ付け
Man the Guns(DLC)では多くの新しいタグが作成され、一部の国がバルカナイズ可能となり、世界のほとんどの国ではデコロナイズが可能となりました。
管理人注 「バルカナイズ」はかつてのバルカン半島のように、地域や国家が対立するような小さな地域・国家に分裂していく様子をあらわす地政学用語を指していると思われます。またデコロナイズはコロニー(植民地)からの解放という意味だと思います。
Waking the Tiger(DLC)では、これまで利用されていなかったメカニズムである形成国のタグ導入がありました。
一方で、Huskyパッチでは、2つの新しい形成可能な国とともに、多数の新しい解放可能なタグがゲームに追加されます。
1つは無料パッチの一部として、もう1つはLa Resistance DLCの所有者向けのものとなります。
太平洋地域の改変
解放可能なタグについてから始めます。
Man the Gunsでは世界の大部分を植民地から解放しましたが、オセアニアはほとんど手つかずで、大陸に追加されたのは1つの国だけで、他の散在する島は手つかずのまま植民地支配下に置かれていました。
しかし、6つの新しい解放可能なタグと、領域用の1つの形成可能なタグを追加しました。
ハワイ王国は、Hearts of Ironが開始される38年前に米国によって併合されただけであり、米国が太平洋に保有する大部分とともに解放することができます。
タヒチ
サモア
ミクロネシア連邦
ソロモン諸島
マリアナ連邦
これらのバラバラの島々は、自力で生き残るのには苦労するかもしれません。
そこで、ポリネシアの三角地帯を十分に保有している国は、すべての太平洋の人々をポリネシアとして単一の州へと統合することができます。
この州は、上に挙げた国にニュージーランドを加えた国として形成されます。
他の形成可能なタグとは異なり、この国は自治領として形成することができるので、ニュージーランドは必ずしも同盟国を離れる必要はありません。
しかしおそらくプレイヤーはナハの石の予言(管理人注:ハワイの伝承)が成就し、カメハメハが数年前に太平洋を統一した―という別の歴史を生きたいと思うことでしょう。
ポリネシア帝国というゲームルールを用いると、ハワイがすでにポリネシア諸島全体を征服し、かなりの規模の産業を構築した状態でゲームをスタートできます。
ポリネシアを形成する機能は解放可能なタグと同様、無料の機能です。
イベリア半島の改変
これらの解放可能な国を追加するとともに、世界をさまざまな大陸に完全に分割するため、古く断片化していたゲームオプションを修正しました。
英国は現在アフリカ、アジア、アメリカの島々を元植民地として、ポルトガルはティモールをインドネシアに、その他いくつかの小さな変更を加えて屈服させています。
また、かつての植民地領内にいた軍隊は過去のものであり、今や国は彼らがアクセスできる領土にのみ軍隊を配置するようになります。
イベリア半島はLa Resistance DLCの中心であり、そのためいくつかの解放可能なタグがこの亜大陸にも追加されました。
カタロニア
バスク地方
ガリシア
もちろんスペインは、ゲームメニューの適切なオプションを選択することによってゲームスタート時から分割することができます。
しかし私はカタルーニャ、バスク地方、そしてガリシアというのは単にイベリア半島が「粉々になる」姿を表現するには十分でないことに気づいたので、勝手に「11月11日」というゲームルールを追加しました。そのオプションが何をするのか皆さんの想像にお任せします。
2つ目の形成となると日和見主義的であり、またスペインとポルトガルの不安定さを十分に利用しなければなりません。
ムーア人はかつてイベリア全土を支配していましたが、ラ・レジスタンス DLCの所有者はアル・アンダルスの長きに渡る状態を回復することができます。
アンダルシアはかつてイベリア半島を支配したイスラム王朝であり、イスラム世界の道しるべとなる存在でした。
中世のカトリック王国との戦いを通じて、アンダルシア人はゆっくりとイベリア半島から追い出され、1520年のグラナダ首長国の征服で幕を閉じました。
しかし、モロッコ、チュニジア、リビア、アルジェリアではムーア人が現在も生存しており、その多くはスパニッシュ・レコンキスタから逃れてきたムーア難民の子孫です。
アンダルシアは北アフリカ諸国のいずれかからでも形成可能です。つまりモロッコ、チュニジア、西サハラ、アルジェリア、リビアです。
このタグを形成するためには、スペインとポルトガルの南部の州の大部分を占め、タグを形成することでイベリア亜大陸全体にコアが与えられます。
しかしこれはアンダルシアで終わりではありません。
Byzantium’s “triumph”(ビザンチウムの「勝利」)の決定により、アンダルシアは地中海とその先を一掃し、以前の主張(する領土)と称号を取り戻すことができます。
プレイヤーが北アフリカと中東のアンダルシア征服に関するすべての決定を下すことができれば、彼らはエジプトとアラビアを推し進め、ウマイヤド・カリフ制の生まれ変わりを宣言し、アラビア半島のコアを付与することができます。
そうすることで、アンダルシアは最終決定への鍵が開き、ウマイヤド・カリフのかつての主張と称号をすべて復元し、イスラム世界を事実上再建させることができます。
Hearts of Ironの範囲を拡大した結果、旧来のコンテンツの一部が古くなり、それが厄介なバグにつながり始めました。
私が改善した重要な点の1つは、イギリス領インド帝国がさまざまなゲームオプションと相互作用し、英国が奇妙な動きをしていることです。
今後は、英国がイギリス領インドに独立を強制したとしても、彼らは自由にフォーカスツリーをすすめることができるようになります。
一部の国では独立を回避し、その他の国ではRajを主題としなくても、Rajは自由にフォーカスツリーを追求できるようになる。その場合一部のフォーカスはバイパスされ、他のものはもはやイギリス領インドであることを(条件として)必要としません。
以上
最後のTwitchのストリーミング通知についてはカットしました。
振り返り感想
ハワイやイベリア半島を始め、世界に新たな形成可能国家が増えますよという内容でした。
いいか悪いかは私には分かりませんが、なんとなくHoI4が当初のゲームテーマからは離れていきつつあるのかなぁ…という印象を受けました。
架空歴史は夢やロマンが詰まっていてそれを追求するのはとても魅力的な事だとは思います。
カメハメハ大王がポリネシア統一とかイスラム帝国の復活とか聞いててワクワクします。
でもHoI4ってあくまでも第二次世界大戦のゲームなんですよね。
コンテンツを作り続けないと利益を獲得できないのでIf歴史に注力するも分からなくはないんですが、これでいいのかなぁという気も。
なんだかだんだんとEU4みたいな感じになりつつあるような…。
とは言え追加されるコンテンツは面白そうな内容だと思います。
DLCが無くても使える機能もあるようなので、まずは導入されたらどんな感じか試してみたいですね。
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。