HoI4 開発者日記 第249回 将校軍団の総括とAIの改善 2021/10/13

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更新情報

Hearts of Iron IV 開発者日記 第249回目を紹介。

今回は将校軍団とAIの改善についてのお話です。

以下、パラドックスフォーラムの内容を意訳したものとなります。
正確を期すよう努めていますが詳細はパラドックスサイトの原文をお読みください。

[記事内の画像はパラドフォーラムより引用]

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Hearts of Iron IV 開発者日記 2021年10月13日分(第249回)

今回の日記担当は前半がHoI4 ゲームディレクターのArheoさんです。

冒頭の挨拶

みなさんこんにちは。本日の開発者日記にようこそ!

開発者日記を書いていると、個々のシステムや機能の一部を見る際に細かいところにばかり目が行ってしまいがちです。
毎週、これまで部分的に導入したコア・システムの概要を説明しています。そしてまた、最初に確認した時点から後に開発の過程でシステムに加えたすべての変更を説明しています。

今日はまたこれに加えてNo Step BackでのAIの変更点も紹介します。
そちらが気になる方は最後まで読み飛ばしてください(笑)

将校軍団の概要

まずは将校軍団の概要から始めましょう:

この画像は、将校軍団の画面がどのようなものになるかについてほぼ最終稿を示しています。

ご覧のように、分隊長、理論家、軍の最高司令部は将校の画面に移動しました。
とはいえ、ユーザーのアクセスを容易にするために、以前のように国の概要画面で表示したり任命したりすることもできます。
この種の変更は、テストプレイ中によく出てくるものですーつまり似たようなものをまとめることには意味はあるものの、プレイヤーのゲームフローの期待を変更するほどの正当な理由はありませんでした。

アドバイザーの任命方法が少し変更されています。
私達は将校軍団の開発過程で、理論家ではないアドバイザーが持つ”レベル”(スペシャリスト、エキスパート、ジーニアス)について大きく取り上げることにしました。
アドバイザーのランクが高い事によって削減される一律なコマンド・パワー配分(最大コマンド・パワーの削減)を追加することに加え、高いランクのアドバイザーを置くことによって政治権力コストが上昇します。

支部顧問日々経験値を得られるようになっています。つまり指揮系統をうまく積み上げることが戦前の軍隊の発展にとって極めて重要です。
さらにドクトリンは研究コストではなく経験値を消費するようになりました。

またNo Step Back DLCの保有者向けに、軍の各部署に経験値でアンロックされるMilitary Spirits(軍人魂)という特殊なオプションがあります。

開発の過程でバランスの取れた選択肢を作るには少ない方が良いということがわかり各カテゴリーの選択肢を6つ程度に限定しました。
各カテゴリーはアカデミー、兵科、司令部を中心としたテーマで構成されています。

ここでは選択肢に若干のニュアンスを持たせるために、状況に応じて各カテゴリーに複数の選択肢が用意されるようにしました。
ーつまりイデオロギー、ドクトリン分岐、まれにですが国の選択など、すべて新しい選択を可能にします。

強力な将校団を育成する上で最も重要なのは、信頼できる指揮官に助言的役割を与える能力です。
活発な戦闘により獲得した司令官の特徴を活かして、あなたのキャラクターに特定の助言的役割を与えることができます。

この方法で顧問に昇格したキャラクターは、指揮官のレベルが上がるにつれ顧問のランクも上がっていきます。
経験豊富なフィールドコマンダーは、キャリアの中でスペシャリストからgenius(天才)へと成長していきます。

最後に好ましい戦術の重み付けシステムを紹介します。
このシステムにより、国、陸軍元帥、司令官レベルで優先戦術を設定し、戦闘時にその戦術を選択する確率に重み付けをすることができます。
国レベルの優先戦術はコストをかけて変更することができますが、司令官や陸軍元帥の優先戦術の選択は永続的なものであり、これは特定のドクトリン理論への恭順を表しています。

もちろん将校軍団には新しい警告やリソースのツールチップの改善、相手国の情報台帳への情報の追加など、士官に付随する要素のマイナーチェンジも多数行われています。

AI

さて、ここからは誰もが納得するであろう話題、AIについてです。

La Resistance DLCの開発中に、Mod製作者やユーザーがさまざまな内部データを見ることができるように、imguiを使って追加のツールを追加する作業が始まりました。

No Step Backではこのツールの追加にかなりの時間を費やし、将来のAI開発をサポートするだけでなく、AIの挙動などをより簡単に反復できるようにするための基礎を築いています。

AI戦線の優先順位を評価するための新しいゲーム内ツールの1つです。これらのツールは、戦略やドクトリンを用いて自らのニーズに合わせてAIを微調整し続けることのできるMod製作者向けに提供されます。ここでは、AIが最上位の防衛命令を、最小7個の師団、「理想的な」8個師団、および最大50師団を必要としていると評価していることがわかります。防衛命令は、「理想的な」ユニット数で非常に大きく変動する傾向があります。つまり、他の場所で必要とされないユニットを補うために、非常に柔軟である傾向があります。

管理人補足⬆の説明文の原文ではAI fontとなっていたのですが、画像で示されたメニューの見出し項目にあるように、おそらくAI Fronts(戦線、前線)のことではないかなあと思います。

ここで行われた作業の多くは未来のための投資でしたが、AIがどこに軍隊を投入するかなどを評価する方法にもかなり大きな変更を加えました。

AIに関しては客観的な改善を示すのは難しいかもしれませんが、今回のリリースで改善を目指した重要な領域がいくつかあります。

Use of specialized divisions(特化師団の使用) – 装甲車や特殊部隊を適切な戦線に割り当てるAIが若干改善されました。この結果、不適切な命令(守備隊、純粋防衛線など)に割り当てられる装甲師団や、前線の不適切な地形タイプで使用される山岳部隊を少なくします。

AIは戦車が好きだと言いましたっけ?

Unit weight distribution(ユニットの重み付け配分) – 新しい補給システムと相まって、ユニットをどこに配置すべきかというAIの評価が全面的に見直されました。実際には、AIはより多くの部隊を重要な地域(港や海岸)の防衛に投入し、前線でのアクティブな供給状況をより気にかけ、他の地域で前線が活発に動いていても、自陣のコア領域へ深層防御に似たものを提供するようになるでしょう。

AIが前線のユニット配分を評価する際に、補給を慎重に考慮していることがわかります。
ある戦線への論理的な供給能力がAIによって超えられてしまう状況があります。
例えば、防衛的な戦線が数的に優位な敵に直面している場合や、AIが戦争に早く勝つ必要があると判断した場合などです。

いったんモスクワが陥落すると、東に向かって進むにつれ、供給状況はかなり悲惨になる可能性があります。

Naval Invasions(海軍の侵攻)-AIの海軍侵攻のロジックが大幅に改善されました。
全体的に、より大規模で、より頻繁ではない海軍の侵攻となるでしょう。
AIは沿岸部防御の弱点を利用しようとしますし、一般的に戦域を支援するための侵攻には熱心になります。
これはあまりにも恐ろしいことだったので、私達は何度かこの新機能を無効にしなければなりませんでした(もちろん、これらは調整して元に戻すことができます)。

Counters(カウンター) – テンプレートを切り替えたり、特化したテンプレートを作成したりする「正しい」タイミングを判断するのは難しいものですが、関連する状況で駆逐戦車などの特化した師団を利用する主要国のロジックを改善しました。
あなたが投げかけたものに対して、AIがもう少し気にかけるようになるはずです。

Buffer Fronts(緩衝戦線) – 現在、いくつかのAI戦略においてバッファフロントの使用が含まれます。
これは特別に定義された地域防衛命令で、国家師団の割合で配置を要求します。
通常の駐留命令と異なるのは、これらの前線はユニットの配分数を近隣の前線や侵攻命令に「貸し出す」ことです。

例えば下の画像のヒートマップはオーバーロード作戦の数ヶ月前の米軍の分布を示しています。
アレクサンドリアとイギリスに駐留している部隊は、ヨーロッパの前線に供給する緩衝戦線を使用しており、遠くから部隊を移動させる必要がないようにしています。
ここに、アレキサンドリアの緩衝地帯から供給されているギリシャ領土の(やや時代錯誤的な)防衛を見ることができます。
それは次に米国本土からの(地中海を通って到着する)師団によって供給されます。

これらの位置や重み付けは、あくまでも目安です。


以上

振り返り感想

将校軍団について色々と改善が入っており、特にドクトリンに関しては研究ではなく経験点(XP)による獲得に変更されるのが大きいですね。
またAIについても色々と改善が図られており、特に海軍に関しては行った改善が強力すぎて修正が何度も図られているとのこと。
これらが実装されることでAI相手の戦い方が従来のものとは少しずつ変わってきそうですね。


管理人の体調コーナー

具合が悪くなってからもう3ヶ月近く経ちますが、最近やっと改善してきたような手応えを感じます。
まだ100%じゃないけど、90%ぐらいには戻ったような気がします😊
(とか書くとまた急に具合が悪くなったりするんで困ったもんですが…😥)

先週ちょっとまた別の病院に行って検査してもらったんですが案の定原因は分かりませんでした。
結局何のせいでこうなったのか、そしてどうやってここに来て改善してきているのかはわかりません。
とりあえずもうしばらく無理しない生活を心がけたいと思います。

ですので日記の紹介も当日の深夜に…というのはなかなか難しい状況です😥
ご了承くださいm(_ _)m